観ていると思われる『ニライカナイからの手紙』ですが、きょうというかさっきまた観て、やっぱり泣いたんですが気がついたことがひとつ。
風希が島に飛んで帰って、おっかあの遺影を見てしまった夜。島のひとびとが風希のもとへ励ましの言葉やらたべものやら、彼女を元気づけようと列をなして贈りに来てくれるシーンで。風希がひとりひとりに告げる「ありがとうね」というお礼の言葉を、今まで私は浅く「くれたものに対する感謝」あるいは「励ましに来てくれたことへの感謝」だと解釈していましたが、あれは、それだけじゃないですね。
13年もの間、黙って守ってくれていたこと。
竹富に強く根づいている「うつぐみ」の心への感謝。
だからこそ喪失の真空に言葉をなくすことなく、おじいへの手紙を書いたり、おっかあの好きだった「ひらひら散る桜」を撮ったり、心を濁さずに前へ進めたのではないかと。痛みに島のみんなが手をそえてくれたから。だから折れずにまっすぐ歩けたのではないかと。
愛情にまさる薬はないと思う……
ああ、本当にいい映画とめぐりあえた。幸せ者です。私は、幸せ。幸せ。
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