家族承諾8例目脳死移植へ=「誰かの中で生きて」―札幌
時事通信 9月11日(土)15時57分配信
日本臓器移植ネットワークは11日、市立札幌病院に心疾患で入院していた40代男性が法的脳死と判定され、移植に向けた手続きに入ったと発表した。
臓器提供に関する本人の意思表示はなく、家族の承諾で脳死判定が行われたのは8例目。
移植が実施されれば95例目となる。
移植ネットによると、3日に主治医が脳死状態と判断し、家族に病状を説明した際、きょうだいから臓器提供に関し質問されたという。妻、きょうだい、両親を中心に親族の総意で10日に提供を決意。動機について「以前から臓器提供について知っており自分としては当たり前のこと」「誰かの中で生きて役に立ってくれることが誇りに思える」などと話したという。
11日午前9時25分に2回目の脳死判定が終了し、法的に脳死とされた。
腎臓は同病院で30代女性、肺は岡山大病院で50代男性、肝臓は東京大医学部付属病院で50代女性、もう片方の腎臓と膵臓(すいぞう)は藤田保健衛生大病院(愛知県豊明市)で50代女性に移植される予定。