丁寧に育て上げられたオーガニックのお野菜や果物を口に運ぶと身体が喜ぶように。。。
上質な洋服やアクセサリーを身につけることも私達の心と身体の栄養になり、
日々の生活の大切なessenceだと思います。
私の大好きなファッションアイテム、綺麗なもの、お手本にしたいスタイリングetc...
不定期更新になってしまうかもしれませんが、少しずつ記事にしてゆきたいと思います。
カジュアル・スタイルを考察する。
ファッション・アイコンとして不動の地位をいまなお保つジャクリーン・オナシス・ケネディの、数々の写真の中で、もっとも好きなのはカプリ島での一枚のスナップだ。
身体にフィットした黒いTシャツに真っ白のカリプソ・パンツ。 髪を大きめのシニヨンにまとめ、大股で闊歩しているその足元は、なんと裸足である。 よく見ると、手に小さなアクセサリーのようにしてトングサンダルを抱えていて、それがなんともチャーミングだ。
カプリの石畳は、確かに裸足で歩いたら気持ちがよさそうだが、若くはない女性で、そんな振る舞いが下品にならずさまになるのは、まさしくジャッキーしかいないだろう。
ジャッキーは、カジュアルのセンスが卓越していた。 いままでも、そしてこれからも、彼女ほどカジュアル上手なファースト・レディは現れないと思う。 なぜなら、ドレスやフォーマルな服装は、色やデザイン、素材やアクセサリーでごまかしが利くが、カジュアルにはそれがない。 Tシャツや飾り気のないパンツだけで格好良く見えるには、スタイリングはもちろん、肉体から仕草、立ち居振る舞いにいたるまで計算された『洗練』が必要だからである。
ジャッキーの写真を見ていくと、あることに気づく。 それはカジュアルのとき、徹底的にモノトーンを追求しているということだ。 定番の黒Tシャツと白のパンツの組み合わせ以外にも、全身白、全身黒、白のコートとパンツに黒のセーター、ハトロン紙色のトレンチに黒のシャツ、麻色のスカートに黒のブラウス・・といったように、常に色を二色に限定している。 その潔さこそが、クールかつ贅沢に見えるコツだと熟知していたのだろう。
そんな写真の多くに、彼女は同じバッグを持って登場する。 カプリでもニューヨークでも、白地に茶の革のアクセントがついている半円形のショルダー、いわゆる『ジャッキー・バッグ』と呼ばれるものだ。 シニヨンに女らしさ、サングラスにセレブ感、そしてバッグには甘ったるさを排した、そのバランス感覚が見事である。 それはスカートでもパンツスタイルにも合い、肩の力の抜けた本物のリッチ感を醸し出す、完成形のバッグだった。
ジャッキーは少女時代、両親の不和の寂しさを海と馬とを愛することでまぎらわしたという。
『ああ 海のそばで暮らすのがたった一つの望み』
十歳の頃、こんな詩を書いたジャッキー。 すましたドレスより自由なカジュアルにこそ、その精神は発露されたのかもしれない。
TAKASHIMAYA SALON MAY 2009 Vol. 26
Winds of Fashion おしゃれの風⑨ 光野 桃 潔さのカジュアルより引用
5月に入り、初夏の陽気を満喫する日々。
春先までの防寒スタイルから一転して、服装も軽い素材のもの、足元はサンダルやオープントゥにシフト。
初夏から秋口までは、カジュアル・スタイルを存分に満喫出来るシーズンとも言えると思う。 ただ、悲しいかな、カジュアルであることと、だらしなく見えてしまうスタイルというのは紙一重であるということ。
自分の肌色に似合う色を知り、自分の体型を最大限良く見せてくれる洋服のシルエットに拘る。
カジュアル・スタイルだからこそ、素材には妥協しない。
短絡的にスタイリングしてしまいがちなカジュアル・スタイルは、実はフォーマルなドレスアップしたスタイリングよりも難しいのかも。

