渋々イケメンを納得させお店に入ると小洒落た店内の小洒落た個室に爽やかな短髪黒髮メンズが進んでいきます。


席に着くと目の前にはイケメンがふて腐れながら座り



「なんでもいい米焼酎なら」



なんて男性陣に呟きました。

先輩達は目が点になっていてそんな空気を察して男性陣は必死に場を盛り上げるのが私は可笑しくて仕方なくてそっとテーブルの呼び出しボタンを押したのです。



「白石来夏です」

「へえらいかって言うの?」

なんてくだらない自己紹介の最後は彼の番になり男性陣からの視線に耐えかねた彼は目の前にいる私めがけて口を開きました。



「雨宮まひろ」



一瞬目を見開いてしまいましたが



「あ、漫画みたいな名前」



呟いた私に間髪入れず



「言われ慣れた」



と小さな声でツッコミを入れたのが可笑しくて思わず私は声をだして笑ってしまいました。



「え?来夏?」



真美先輩は目をパチパチさせながら私を見て男性陣も目を点にして私を見つめてます。



「だってさ『帰る』から始まってずっとふて腐れてて米焼酎なんて初っ端から頼んでおまけに気を使って出した言葉にツッコミ入れるんですよ?

くそおもろいじゃないですか?

私コンパで初めておもろい人と出会いました」



生ビールを一口飲むと皆んな私の言葉に笑ってて目の前の彼だけがポケットから煙草を取り出してご機嫌ななめそうに口に咥えました。



綺麗な黒髮は緩くパーマがかかってて鼻筋も綺麗に通っていてどちらかというと塩顔のスタバにでもいたら行列が出来そうなイケメンなのに愛想はまるっきりありません。

そして、着ているスーツもこの中で1番高そうで何より所作が丁寧なのです。

人に興味があまりない私が一瞬で彼に興味を抱くのに特に理由はありませんでした。ただおもろいじゃんこいつってそんだけです。




「ねえねえなんでそんな嫌がんの?」



「え、ねえねえ無視?」



「ねえ」



何度か話しかけた時



「ねえじゃねえから」



とまたもや面白ろすぎる一言を呟きます。




「ん、分かったまひろくん」




「あ?」




「私も煙草吸ってええですか?」




「勝手に吸えよ」





コンパでは吸わない様にしていた煙草を口に咥えると先輩達はチラッと私を見ましたがもう勝手にやってくれといわんばかりの顔で視線を男性陣へと移します。




「なんでそんなに機嫌悪いん?」




煙草の煙を吐きながら目を細めて言った私に




「女子嫌いだから」





なんて面白味のない答えがまひろくんからは返ってきたのです。