はえぎわ第22回公演『ガラパコスパコス~進化してんのかしてないのか』(作・演出:ノゾエ征爾/こまばアゴラ劇場)

2回目、前回はスズナリでしたが今回のアゴラの舞台もスズナリっぽいつくりになっていました。

演出、というか舞台セットに凝っているイメージでしたが、今回も黒板にセットを描く、という新しい演出。役者が袖に引っ込む、とかもほとんどなくて、立ちっぱなしの人たち大変だっただろうな。


めちゃくちゃ大雑把にいうと、「赤ちゃんと(大人の)自分とじじばば」が同じ矢印の上に感じられる人と、そうでない人、が出てくる。

端的に「同じ生き物とは思えないんですよね」と発言する老人ホーム勤務の男。
おなかの子を指して「この子もいつかおじいちゃんおばあちゃんになるんだねえ」とつぶやく女性。

みんながみんなそのくくりで描かれるわけではないし、たぶんほかのことが主題だったのだと思う(少年とおばあちゃんのはなしとか)が、個人的にはそこが気になった。上の言葉をいうのが女と男なのはやっぱり意図的なのかな。


本筋とは少し離れて勝手に進む「いつもは止まらないバスに乗れた」奇跡の女の子の話。なんだろう、何回やってもできなくて終わった練習の次の日、朝起きたらできるようになっていたこととか思い出した。ブレイクスルー?


まあ陳腐でしかも大雑把な言い方をすると、このお芝居全体、モノの進化とヒトの進化は違うよ、ということなんじゃないだろうか。そして意外とそれって勘違いしやすいことだと思うのだ。