他人の口を借りるネコちゃんに遭遇したので、書きとどめておきたい。



ヌレネズミが日々感じることは、言葉の裏に隠れた他人の真意(悪意)である。

つまり、ヌレネズミはちまたの名探偵であり、国家的スパイである。


先日、ネズミという種族を非難する輩がいた。

そのやり口たる、、、非常に遺憾すべきものであった。


それが、他人の口を借りるネコちゃんである。


「●●くんが言ってたんだけど、ネズミってネコより格下だって


あ、私は全くそんなこと思ってないんだけど


・・・・・!!!!

こんなにストレートに言われたら、国家的スパイや、ちまたの名探偵でなくとも、

悪意に気付くわぁっっ。


さらには、ある競技でネコちゃん集団がネズミ集団に完全なる敗北をきしたとき、

そのネコちゃんは後日、ヌレネズミに対してこう言ったのだ。


「私のボスって超いい人なんだけど、厳しいときは厳しいの。

こないだもね、

ネズミがとろいのはわかるが、なんでお前らネコが出来ないんだって、叱られちゃった(テヘッ」





F

          U

                     C

                                  K






ヌレネズミの戦いは終わらない。



 大抵の働いている人間は、「忙しい忙しい」と連呼する。

彼らが「忙しい」というときは、大体が以下のような反応を期待している。


①お疲れ様、と優しく癒してほしい

②何か手伝おうか、言って手助けをしてほしい

③大変だね、と尊敬のまなざしを受けてちやほやされたい


 この中で最も厄介なタイプは③で、尊敬の眼差しを受けちやほやされたいから忙しいという人である。


尊敬されたいだとか、ちやほやされたいと思っている人間には大概当てはまるのだが、

「忙しい」ということで、相手を攻撃しているのだ。


「あー忙しい」

 

「いいわね、あんたは忙しくなくて」

 ↓

「ま、あんたは忙しくなるほど人に必要とされてないものね」

 ↓

「能力ないってことね」


 なんと、「あー忙しい」は、相手の能力否定、学力差別だったのだ。

つまり、忙しい自分は偉いと主張することで、相手より上の立場であることを表明しているのだ。

なんて傲慢なんだろう。なんて傲慢なんだろう。


 会社に「あー忙しい、忙しい」と日中大声で連呼するのに、

定時近くになると、空気のように存在感を消し、さっさと帰るおっさんがいる。

「忙しい」=「残業」ではないらしい。

 褒められる。これは心がこもっていようがいまいが、人間褒められると悪い気はしない。

ヌレネズミももちろんそのうちの一人だ。しかし一概に褒められるといっても、褒められ方というものは様々である。褒められ方によってはいやぁな気分になったりする。この場合は大概が皮肉に近い嫌味だったりする。

 つまり褒められることにおいては、何をではなく、どんな風に、が重要なのだ。ヌレネズミはこれをHOWHATの原理と呼ぶ。



 しかしここで注意していただきたいのが、この原理はいかに褒めて相手を気持ちよくさせるかの処世術ではなく、人間は褒めるという最高度に譲歩している状態においても、その言葉から褒める相手へどういった態度で普段接しているのかということがありありと暴かれてしまうということだ。



 所詮ヌレネズミ。誰かに処世術を施すほど驕ってはいない。



 では本題に入ろう。今日ヌレネズミは何が言いたいかというと、褒められるという状態において、言い知れぬ恥辱を味わうことが多々ある、ということである。



 人間何かを達成したとき、結果を出したとき、その成果が素晴らしければ素晴らしいほど周囲はその人を褒めるだろう。しかしある種の人間はそういった成果を目の前にして開口一番に、



「よかったね



と言う。

このときもちろん彼は笑顔である。

しかしこの「よかったね」、実はこういった意味が隠されていたのだ!


「よかったね」

 ↓

「(はいはい)よかったね」

 ↓

「お前にしちゃよかったな」

 ↓

まぁお前のレベルじゃその結果はまぐれだろ」

 ↓

「身の丈を知れ」


なんということだろう!なんということだろう!

人間とはかくも他人を蔑むものなのだろうか!

いや違う。これはヌレネズミだからだ!ヌレネズミは…ヌレネズミは……!!



ちなみにヌレネズミは「よかったね」と言われるケースが多い。