正直、近年はandropの曲、追いきれてなかった。
あとほんと、白状すると、
新聞のエッセイ、ノーマーク過ぎました。
なんとなーく、記憶の片隅で
あんたこの人好きじゃなかった?って
母から話を振られたこともあったような。
年に何度か、思い出したかのように
初期の曲を聴いたり
新しい順からMVを流したり
していることが多かった。
そうこうしていたら、今年やたらと
andropを、内澤崇仁の名を
見かけることが多かった。
南郷サマージャズフェスの
キックオフイベントであったり
ジャズのトークライブであったり
見かけたときには受付終了。
八戸酒造での八仙スペシャル蔵ライブ、
見かけたときには以下略。
南郷サマージャズフェスは
行けるかどうかと考えてるうちに
直前で体調を崩し見送り。
え、やけに、名前を見かけるのに
このまま今年が終わるとは
どうにも思えない。
とか思いながら過ごしていた今月始めに
仕事中ふと、ライブの知らせを見つけた。
今回はチケットの申込みが間に合った。
って思ったのも束の間、
バタバタしているうちに月末になった。
近年の曲の分からなさが不安だったので
家を出る前に、何曲か
最近の曲を予習してみた。
そんな不安を吹き飛ばすように
開演だなあと思ったところで
「MirrorDance」のクラップが
鳴り始める。
ああこれは、何十回も聴いたなあ。
って安心感が湧いて
なんだかそれ以降が不思議と
大丈夫になっていく。
「Massara」はたぶん
初めて聴いたと思う。
予習していたうちの一曲の
「Lonely」をライブで聴いた。
で、MCの時間というか
入場のときに貰った
特別版デーリー東北を読むタイムが
唐突に始まる。
開演前にちらほら読んでいた人も
カバンにいったん仕舞ってた人も
会場中があたふたと新聞を手に取る。
いつもデーリー東北は
実家で両親のどちらかが読んでいたり
会社でも先輩か開いていたりと
その場で誰か一人が読んでいる姿を
見かける媒体だった。
家族単位で一部とか。
会社単位で一部とか。
一部の新聞を、みんなで読み合う。
加えて、デジタル版もあるわけだけど
いつ誰が新聞を読んでいるかは
スマホの画面を見てるわけではないから
分からないわけだし
同じ空間の誰もが、同じ日の
同じ記事を読んでいるなんてことは
まずないと言ってもいいのではないか。
(バスの車内にいる人達が
移動中みんな同じことやってる?
みたいな感じ)
同じ新聞を、会場中のみんなで開いている。
いろんなページを
パラパラしてみるわけではあれど
MCでフォーカスが当たった部分を目指し
みんなでページをめくり
同じ写真や文章を見つめている。
会場中の数百人で体験するって
本当にとても不思議な時間では
ないだろうか。
「Image Word」から何曲か
紙面で触れられている曲が
披露されていく。
僕は「Tonbi」で衝撃を受けてから
andropの音楽を聴き続けていて
今回歌詞の背景にある"Chronicle”に触れては
よりその曲の解像度が増していくような
解釈のアップデートもいろいろ生まれた。
八戸花火大会で聴いた「Vidro」も
津軽びいどろのジャケットの写真を見た。
この市内のいろんな場所に
内澤崇仁の"Chronicle”が点在していて
それらをいろんな地域から集った
他のメンバーが尊重してくれて
時には一緒に体験してくれたり
便乗してくれたからこそ
楽曲やテキストやグッズに制作秘話と、
"andropのChronicle”がまたいくつも
生まれていったようにも感じられた。
「Voice」で声を出す。
「Toast」でエアー乾杯する。
「Home」で生きてきた日々を振り返る。
僕はずっとこの地を出たかったし
いまも出たいとは思ってるけど
春先からちょっとずつ
八戸近辺おもろいなと思えることが
毎日の中で増えてきていて
そう思えてきたからこそ、いま
浸れてよかったライブだったと思っている。
歌詞の全貌はうろ覚えだけど
新曲の「Chronicle」(暫定?)でも
”天鐘”みたいなことやってない?
とは、うっすら謎が発生しつつ
正式なリリースと共にぜひ
答え合わせをしてみたい。
androp16年ありがとう。
はや15年くらい聴いてます。
デーリー東北80年ありがとう。
ヤングポストに載せてもらったことが
何回かあり、すごいドキドキしてた
初心をいつでも思い出す。
確か自分が生まれた日の新聞を
親から託され持ってます39年。
自分も子供の誕生日の新聞を
取っておけばよかったなと思ってます。
僕にandropを教えてくれた
バイトの先輩もありがとう。
南郷にある高校へ通っていたらしい。
八戸をおもろいと思えるようになってきた
環境や出会いにありがとう。
地元をおもろいと思えるようになってから
なぜか市外へ旅立つ機会が爆増している。
だから僕も、いろんな場所へ移動しながら
八戸を見つめ直す時間を
これからより持っていきそうなのだ。
全国からきっと遠路はるばる
八戸まで来てくれたみなさんもありがとう。
会場の半分以上くらい
体感八戸市外の人が多そうに感じたのです。
29日は寒かったと思うけど
30日は気温が上がるようだ。
ライブの話題が30日の紙面に載るようなので
実家に新聞の確保をお願いしつつ
起きたらコンビニへ探しに行きたい。
一日の"Chronicle”の始まりが
昨日の"Chronicle”の余韻を振り返るところから
始められるって、至福である。
2025.11.29
ーandrop 16th✕デーリー東北新聞社 80th
Echo Chronicle at Hachinoheー