〇〇「いらっしゃい、上がっていいよ。」


理佐「おじゃまします、、、」


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この人は大学の一個上の先輩の〇〇さん、私が高校の時に付き合っていた人だ。


〇〇先輩はバレ一部の中でも特に上手で、2年ながら、3年の試合にも出ていた。


私はバレー部のマネージャーをしていて、


〇〇先輩のかっこいいプレーに一目惚れして、私から告白して、無事に付き合った。


告白した時の〇〇先輩の驚いた顔は忘れられないなあ笑


それまで男の人と付きあったことのない私からすると全てが初めてで、


新しい事ばかりだった。


はじめての彼氏なんですって言ったらすごい驚いてくれたっけ。


「めちゃくちゃ可愛いのにそんなことある?笑」


この一言だけですごくドキドキしたの覚えてる。


たくさんデートして、色んなところに行って、


初めてシた時はすっごく優しく扱ってくれて、


先輩が愛してくれるのがたくさん伝わってきて、すぐにのめり込んでいった。


でも、付き合って半年が経った頃、なんか先輩の中に私がいない気がしてきて、


そんな時にこんな噂を聞いた。


「〇〇先輩って女癖悪いらしいんだよね~笑」

「それ知ってる、何人もいるって話でしょ!笑」


私は頭が真っ白になって、でも、


『先輩はかっこいいから妬みで言われてるだけ』


そう自分に言い聞かせてじっと耐えた。


でも、それから二週間くらいした後、ちょうど休みができたからって、


先輩を誘ってみたけど、


理佐L『先輩っ!日曜日、デート行きましょっ!』


〇〇L『あーごめん、日曜は先約があって、、、

   また今度埋め合わせする感じでもいい?』


理佐L『えー、しょうがないですね、

         絶対ですよ!』


こんなふうに断られちゃって、


しょうがないからって友達と近くのショッピングモールに来てたら友達が、


「ね、ねえ、あれって理佐の彼氏さんじゃない、、、?」


理佐「え、そんなはず、、、」


見た先には〇〇先輩と一個上の綺麗って事で有名な先輩が並んで歩いてて、


2人はすっごく楽しそうで、


それを目にした瞬間、私はその場から逃げ出していた。


それから1週間くらい先輩とは連絡も取らないようにして、


友達からは、


「あんな先輩とは縁切っちゃったほうがいいよ!」

「絶対にいいように扱われてるだけだって!」


って言われたけど、先輩を疑いきれなくて、


ずるずると関係がつづいていた。


でも、ある日、いつも通りにデートした後、身体を重ねた時に、


言葉がポロッと口からこぼれ落ちた


理佐「先輩って、本当に私のこと好きですか、、、?」


そしたら、ちょっとびっくりした様子で、


〇〇「当たり前じゃん」


そうさらっと返した。


理佐「じゃあこの前の日曜に手を繋いでたのは誰なんですか。」


〇〇「えっ、、、」


〇〇は驚いたようにこっちをみた。


理佐「私もあそこ、いたんですよ。」


そう言うと、〇〇は観念したようにいった。


〇〇「そっか、、、ごめんね」


先輩は申し訳なさそうに言った。


理佐「な、なんで、、、なんでそんな顔するんですか、、、!」


〇〇「なんでだろうね、、、笑」

  「まあ、もう帰りな。」


理佐「なんで、、、なんでなんですか、、、」


私はよく分からないけど、涙が出てきて、ずっと泣きじゃくっていた。


先輩はそんな私をそっと抱きしめて、そっとこぼした。


〇〇「ごめんね、別れよっか、、、」


たぶん、そう言ってた先輩の顔は申し訳なさそうな感じだったのかな。


その後のことはよく覚えてない。


しばらくの間、学校にも行けなくて、1人でずっと泣いていた。


でも、私の心の中には〇〇先輩に言われた『好き』がのこっていて。


なんでかは分かんないけど。


先輩のあの顔の意味を知りたくて、何度も先輩と話そうとしたけど、


結局、学校でも顔を合わせないまま〇〇先輩は大学に進んで、


その一年後、私は〇〇先輩のいる大学にいた。


初めての講義を終えて、帰ろうとしてたとこに、〇〇先輩を見つけて、


いても経ってもいられなくて、話しかけて。


久しぶりだったから驚かれたけど、変わらない優しい微笑みを向けてくれた。


そんな先輩と話すうちにもっと一緒に居たいと思っちゃって。


理佐「この後、おうち行ってもいいですか、、、?」


そう問いかけてしまっていた。