今日、3月9日は子宮体がんの日
4月9日がし、きゅうという事で子宮頸がんの日という事は
以前から制定されていたそうですが、
子宮体がんの日というのはありませんでした。

頸部の上部にあるのが子宮体部、ということで
3月9日が子宮体がんの日と
子宮体がんの会 ももとうふ様の申請で
2013年7月26日に制定されたそうです。

子宮がんという言葉は最近は頸がんワクチンの事もあり
ずいぶん広く認知が進んできていると思いますが
同じ子宮のがんでも体がんの方となると
まだまだ認知も進んでいないし、誤解も多いような気がします。

私の子宮体がんが発見されたのは、
今からちょうど3年前の3月の事でした。


私はずっと、子宮頸がん検診は
きちんと自治体の検診要綱にそって受けていました。
でも結果、子宮内で4センチの大きさになるまで
がんが大きくなってしまっていました。

子宮頸がん検診では
子宮体がんは発見されません。


当たり前といえば当たり前すぎる事ですよね。
できる場所がぜんぜん違うんですから。

何かで読んだ事があるのですが
子宮頸がん検診は、野球グラウンドの
ピッチャーマウンドを調べるようなものだとすれば
子宮体がん検診は、野球場全体を調べるようなものだと。

そのくらい、やり方も精度も全く違ってくるんです。

そもそも、がん検診の目的というのは

放置していたら死亡につながるがんを
早期にみつける事


なのです。

なんでもかんでも検診すればいいという事ではないですし
検診をする事によって起きるデメリットも、もちろんあるわけで
そのメリットがデメリットを上回るとされたものだけが
効果のある検診となってくるのです。

がん検診について

こちら、
「独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センター」
に、検診についての詳しい説明が書いてあります。
ぜひご一読いだだければと思います。

こちらにもありますが、
検診によって死亡率減少の効果が見られたのは

胃、X線検診
子宮頸部、細胞診
乳房、視触診とマンモグラフィ(乳房X線)の併用
肺、胸部X線と喀痰細胞診(喫煙者のみ)の併用
大腸、便潜血検査、大腸内視鏡

この5つの部位の以上の検診方法のみとなるそうです。

この中に子宮体がん検診は入っていません。
子宮頸がん検診と一緒のイメージで伝えられてしまうので
とても誤解される事が多いと思うんですけど

子宮体がん検診は、
精度の高い有効な検診ではないのです



ただ、子宮体がんは、多くの場合(約90%)
早期から自覚症状が現れます。

私の場合、どのような経過だったかを改めて書いてみます。


2010年4月くらい、生理のちょうど間くらい、排卵期の時期に
ほんの少量の点状の出血が始まる。
だいたい1日だけで終わる。
これはスポッティングと言われる状態だそうで
こういう状態も不正出血とみなすそうです。

2010年8月、排卵期に普通の生理並みの出血があり
クリニックを受診、
この時に子宮頸がん検診を受ける・・・異常なし。
頸管ポリープがみつかりその場で切除
検査に出すが異常なし。出血はポリープからだろうという診断。

2010年11月、再びスポット状の出血が始まる
でも自己診断でまたポリープが再発したのだろうと思い
そのまま様子を見る。

2011年1月中旬、大量の水っぽいおりものが出始める。
尿漏れかと思い、常に尿漏れパットで処理。
そのくらい大量に漏れ続けていました。
いきんだりしなくても常に漏れ続けている感じ。
経血が出る感じとよく似ていました。

2011年2月上旬
生理が始まるがなかなか終わらずダラダラと出血が続く
そのうち大量のかたまりが出始める。
夏に受診したクリニックに再度みてもらう。
筋腫分娩だろうといわれる。

その後、総合病院を受診し、治療に至る訳です。

夏の時点ではまだ腫瘍は子宮内にとどまっていたと思います。
半年で頸部から出てきてしまうほどに育っていました。

でも、私の場合はたまたまできていた場所が
頸部に近いところだったので
頸部からはみだす形で発見されたのですが
子宮からでてきていなければ、
はたして見つかっていたかどうか。

ただ、自覚症状はあきらかにおかしかったです。
大量出血に大量の水っぽいおりもの
これは普段では考えられない症状でした。

体がんの場合はかなりの確率で自覚症状があります。
おかしいと思ったらためらわずに検査をうけて下さい。
異常なしといわれても、自覚症状が続くようなら
婦人科専門の病院で詳しい検査を受けて下さい。

街のクリニックは産科がメインの病院、
クリニックもたくさんあります。
やっぱり、先生によって、得意な分野があると思うんです。

子宮体がんは、検診で見つける事がとても難しいがんです。
でも、早期に見つかればとても予後のいい
おとなしいタイプが多いがんなのです。

現に私も、発見から3年が経ちますが
おかげさまで経過は良好に過ごせています。

ただ、頸部からはみ出した状態だったので
婦人科の中でも一番大がかりな
広汎子宮全摘術、両付属器切除、骨盤内リンパ節廓清という
かなり大きな手術を受けた上に
術後補助で6回の抗がん剤治療を受ける事になりました。

もっと早くに見つかっていれば、手術も小さくて済んだだろうし
抗がん剤もやらなくてもよかったと思います。

過剰検査とがんの見逃し。
子宮体がんに関してはとても難しい問題だと思います。
一概に検診を!と声を高くするだけではだめだと思えるのです。

まず大切な事は、正しい知識を得る事から始まると思います。
前述のがん対策情報センターには
とても有用な情報がたくさんありますので
ぜひ見ていただきたいと思います。


まだまだ認知度も少なく誤解も多い子宮のがん。
少しでも多くの方に正しい情報が伝えられたらと思っています。





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