「駄文」カテゴリの話だからね。

実話だけれど、他愛のない話なんだからね。

はるか昔、じじいが結婚する前の話。

その日も妻(はまだ高校生だったと思う)と他愛もない話をしていた。

じ「東京の魚は美味しくない」

妻「そう？」

じ「活きが悪いんだよ。匂いが臭い」

妻「そうなの？」

じ「田舎なら廃棄するレベルじゃね？」

妻「へー」

※注じじいだけではなく、仕事場で一緒になった地方から出てきた多くの人が同じ不満を持っていたよ。じじいが家で魚を煮炊きして食べられるようになったのは、上京して15年くらいしてからかな。じじいが東京の味(鮮度、臭い)(*1)に慣れて(我慢できる様になって)(*1)きた事、物流が改善されて来た事辺りが原因と思われる(「家で」と書いたのは、店の濃い味付けの物なら流し込めたから。家で料理するとシンプルな薄味にするので臭みを誤魔化せないんだ)。

妻「築地市場があるから新鮮だと思ってた」

じ「全国から集まってはくるだろうけれど、長い距離を運ばれてくるのだから鮮度は落ちるでしょ」

妻「そう言われれば…」

じ「例えばさ、東京のスーパーとかでいくら見るとパックに入ってんじゃん？」

妻「そうだね」

じ「新潟もさ鮭は有名どころがあるんだよ。でさ、あまりにも新鮮だから、いくらは海の底で一粒一粒元気に泳いで手を振ってんだぜ。」と絵を描いて渡した。

↓当時の絵を思い起こして再現してみた(*1)

妻「あら、かわいい」

じ「そこは、『んなわけねーだろ』って突っ込む所な」

以来、じじいの家ではいくらは手を振って海を泳ぐ生物となったのだ。

*1:2024/08/20 18:35 文章追加

新鮮ないくらは…