オペラシティで開催されている、永遠のいま 柚木沙弥郎展を観に行ってきました!
型染め染色家であり民芸運動を推進した芸術家でもある柚木さんの没後初の展覧会です。
素晴らしい作品の数々を間近に観ることができる貴重な機会でもありました!
とにかく作品群がどれもこれも見ごたえがあり、とても良かったです。
天井から吊り下げられた細長い布地には大きくて大胆な構図の具象や抽象の型が染色されていました。何枚もふわりと展示されているそのさまは、まるで生き物のようなそれだけで何か訴えかけてくる力強さと存在感を感じられました。昔の作品であっても古さをまったく感じさせない、とてもモダンで新しい感じがありました。
お菓子の箱の装飾や包装紙、絵本の挿絵、世界を旅行したスケッチや民族的なオブジェ、柚木さんが制作したとてもユニークなお人形たちなどなど。。。可愛らしいものや珍しいものもたくさん展示されていました。
柚木さんの作品にはそのお人柄を忍ばせるような和んだ雰囲気のものが多く、
観ているこちら側も本当に心がほぐれる感じを受けます。
偉大な芸術家は至極、普通の感じでいる、というのが私の印象です。
素晴らしい才能で圧倒的な存在感の作品をたくさん制作しているのに
どこかほのぼのとしてどこにでもいるようなお爺さんという雰囲気を持っていた方なのがビデオなどでもよくわかります。
101歳という長寿をまっとうして昨年天国に召された柚木さんですが、年齢を重ねてもみずみずしい感性や創作意欲は変わることなく、晩年になってもより生き生きとした作品を創っていたことにとても感銘を受けました。
大胆で率直で力強い大きな作品やどこかクスっと笑ってしまうようなユーモラスな絵柄の作品などを観ていると老芸術家の作品ということを忘れてしまうくらいでした。
最近の展覧会では珍しく写真撮影を許可しているのはたった1点のみで、美術館側の展示スタンスにも好感を持ちました。
大事なことはいまを楽しむこと!いま動くこと!と
年齢を重ねてもその時々のいまを楽しみ続けた柚木さんから教えられることはたくさんありました(^^)
