タイトルの通りの内容です。
カルネヴァーレ睡夢は2010年に雪組で上演されたショーです。併演はソルフェリーノの夜明けです。こっちは見たことないです。いろいろあって。調べれば理由は分かります。
まずカルネヴァーレを語る前に荻田浩一について少し書きます。
彼はもう宝塚を退団した作家で、カルネヴァーレ上演前に退団しています。退団後、です。
この作品は彼の後輩、稲葉先生の大劇場デビュー作です。デビュー作。きっと参考にした作品はあるのだろう、というのは考えられるんですが。それが、まぁ、ほぼ確実にオギーだろう、と分かるんです。言ってしまえば、明るいオギー。そんな作品です。この言葉は何時だか見かけたブログにあった言葉なんですが、まさにそうなんですね。
オギー作品は、退廃的で、滅びを謳っていて、明るさもあるけれど絶対に影も見せる作品なんですね。明るいだけじゃなくて、影もあるよ、みたいな。オギー作品で同じくお祭りを描いている、ロマンチカ宝塚という作品があるんですけど、こっちは明るさよりも暗さのが目立つ作品です。これもおすすめですけど語ると長いので割愛。
それで、このショーは構成が似ていて、明るい場面も描きつつ、少し影も見せるんです。でも明るさの方が強いので明るいオギー。
構成が似ている、というのは場面が繋がっているんです。オギー作品は、場面の切れ目がわかりにくくて。ここで、場面が切り替わるな、っていうのがはっきりしないんです。それと、物語が見えるショーなんですね。近いのが最近あったBADDYこれも物語があるショーだったけど、これにオギーの作品は近いところがあって。明確にこう!ていう話ではないけどこうかな、って考える余地がある作品ばかりなんですね~ カルネヴァーレも、ベネチアのカーニバルが根底にあってその中で起きている話なんです。
だからプロローグとフィナーレは同じ格好の人がいたり、通しで同じ衣装を着る人がいたり。それがいい。
オギーが大好きなので、カルネヴァーレももちろん大好きなんですけど、稲葉先生、2作目からはこういう感じじゃなくなったようなので(見たことない)、またこんな作品作ってくれないかなぁ、と期待してる。
内容について。
この作品は、当時2番手だった彩吹真央/ゆみこさんの退団公演です。それと、2番手娘役の立場のようなところにいた、大月さゆ、トップと同期の未来優希/はまこさんの退団公演でもありました。だから、そんなことを感じさせる場面や歌があるんです。それの入れ方がうまい。
まずプロローグでゆみこさんがゴンドリエーレとして登場。この時の歌が主題歌なんですけど、これがまた、いい。 歌詞は書かないけど、これからカーニバルが始まるぞ、っていうのと、夜明けの街だな、っていう感じとがあるんですよ。それをゆみこさんが歌う。最高です。
さゆちゃんは通しの役で、恋人がいるんですね。それが沙央くらまさん/コマ。同期の早霧せいなさん/チギとコンビみたいな役です。チギは舞羽みみちゃんが恋人です。この4人はよく一緒に出てきます。
ゆみこさんのソロのあとは主題歌を歌い継いでいくんですけど、この場面がもうカーニバルが始まっていて、衣装がめちゃめちゃカラフル。
しかもよく見ると、観光客がいてカーニバルを見てる。こういうのもいいんですよ~~~!!!!
私、初舞台の時からみみちゃんが好きで、可愛くて。だからこの目立つ役が付いたのはめちゃめちゃ嬉しかったでえす。そして相変わらずかわいいし、衣装が似合う!!!!!!!最高です。
プロローグのあと、音月さんとみみちゃんのメインの場面があって、その次。水さんとゆみこさんの対決みたいな場面なんですけど、ここの2人がすごく楽しそうで最高なんですよ。
好き。
この場面の時に一緒にまた、1つの話が進んでいて。それも追いかけられます。ほんと細かい。 クールさんと王女ちゃんを思い出す感じがします。
はまこさんは、仮面売りなんですけど、たびたびソロがあります。勿論うまい。最高。
仮面舞踏会の場面があります。ここは、ゴンドリエーレのゆみこさんが舞踏会で踊る、っていう感じだと思うんですけど。そこで、さゆちゃんに出会うんですね。さゆちゃんは恋人がいるけど、ゆみこさんと出会って恋をしちゃいます。恋多き女性らしいです。2人のデュエットがあるんですけど、その歌詞で、泣きました。
ゆみこさんとさゆちゃんは、シルバーローズクロニクル、という作品で共演しました。銀のばらが重要な作品なんですけど、デュエットの歌詞に、銀色に光るばら、と歌ってて。稲葉君‥‥!!!最高だよ、って思いました。この作品は2人がディナーショーで歌ったり、さよならショーで歌ったりするくらいの大切な作品だと思うんですけど、それを入れてくれててもう好きです。
この時の主演コンビは水夏希と、愛原実花ダンサーコンビです。だから2人で踊る場面が多くて、もうなんか本領発揮かてくらい踊る。すごい。
仮面舞踏会のあとも2人のデュエットなんですけどこれもいいです。
どのデュエットもいいです。
ちぎみみ、こまさゆのカップルの場面がいいんですよ~!!!!
けっきょくさゆちゃんはコマの元に戻ったようです。
この作品、よくある中詰めがないので、ちょっと変わってるんです。で、中詰めにあたる場面に黒燕尾あるので、不思議な感じ。ロケットもあるんですけど、その後ろに人がいる。ロケットが終わると後ろにいた人たちがまた踊り始める、っていうなかなか見ないようなことが起きてます。
普通ロケットの時って本舞台全部使うけどそうじゃなくて。だから人数も少ないんですけど。
黒燕尾のあと、水さんとゆみこさんでデュエットなんですけど、その途中で水さんがゆみこさんの腕をつかむ振りがあって。歌詞も相まってダメです。
こういうの結構入れてくるからほんとこのショーはダメ。
ゆみこさんがはける水さんを見ていたり、水さんが歌うはまこさんを見ていたり、そう言う場面が多々あって泣きそうになります。
この後はフィナーレ。めちゃめちゃ水さんが踊ります。愛原さんとのデュエットもあって、またよく踊る。
そうすると、大階段が出てきててゆみこさんが降りてくる。プロローグと同じ衣装で、カーニバルが終わったんだ、と分かるんですね。
笑顔でまた会おう、とかゆみこさん歌うから泣きそう。
最後、っていうのをかなり強く感じさせられるショーなんだけど、そこに明るさがあってまだ、いいなぁ、と思う。
最後の、デュエットダンス。すごく短いです。このあたりの場面が灰の水曜日、という名前なんですけどね。燃え尽きた後の日、ていう感じで、カーニバルの翌日なんです。水さんの衣装がグレーで。灰色。
この場面の歌は主題歌のアレンジだと思います。水さんソロで男役が踊って、そのあとデュエット、そしてパレード。一連が大好きです。 デュエットの時は彩風咲奈がソロです。まだ下級生の時で、声がすごくかわいいんですけど、その中性な感じがいいです。
デュエットで愛原さんが先にはけるので、水さんが残るんです。そのあとに、はまこさんがエトワールで降りてくるんですけど、それを、見てて。水さんが!もう!ダメ!!!
と、ゆみこさんの歌は長いし、さゆちゃんもそろあるしで、めちゃめちゃに泣きます。
なんか、好きに書いたけど、カルネヴァーレが見られる人は見てほしい。上演されたころに1度借りてみて以来、ずっと見ていなくて、この度スカステで放送されたから見られたんですけど。本当に好き。歌詞も、色使いも、衣装も、全部好き。
見てください。あと稲葉先生はまたこんなショー作ってください。私はとりあえずほかのショーを見ます。見たことないんですよね、実は・・・
