最後の診察 | ココロのコトバ

ココロのコトバ

起立性調節障害という病気で、中学は2年半完全不登校だった息子。
単位制の通信制高校に進み、見違えるように生き生きと高校生活を楽しんでいます。

前向きに一歩ずつ…息子と娘とシングルマザーの私で歩んでいます。

今日は3カ月ぶりの息子の心療内科の診察の日でした。

本当は1か月に1度予約を入れなくてはならないのですが

いつも予約がいっぱいでなかなか入れず…


前回行ったのはは3月。

高校が決まって先生も息子も私も

期待に胸を膨らませ、でも内心本当に朝から学校に通えるのだろうか?

という不安の中、先生にはたくさんの励ましをいただいたのでした。


そして、今日。

まず、先生は息子の顔色の良さ、元気そうな顔に驚き目

『学校はどう?』

の質問に

『楽しいです!音譜


『朝は大丈夫なの?つらくない?』

の質問に

『ちゃんと起きています。大丈夫です!音譜

と、しっかり答えていました。

そのあと、学校での様子を楽しそうに話す息子に先生は


『よし、じゃあもう薬は卒業だね。』


2年半飲み続けたお薬

半夏白朮天麻湯・・・漢方薬です。

効き目はゆっくりだと言われましたが毎食後に飲んでいました。

とてもお世話になったお薬です。

本当に効果はゆっくりでしたが今は朝の不調もなくなり入学以来

皆勤で頑張っています合格


先生は『もう、私がしてあげることはないね。本当に嬉しい、良かった。

元気な顔を見せてくれてありがとう。』

と言ってくれました。


息子の前で涙はいかん…母は頑張ってこらえました。


そして

『もし、また辛い時、嫌なことがあった時はもういい人にならなくてもいいからね、

たくさん吐き出していいんだからね。』

と、息子の優しすぎるがゆえに自分を犠牲にしてしまう性格もちゃんと理解してくれ、

息子への最後のメッセージとして優しく言ってくれました。


診察は月に1回でしたが

週に1回この病院で息子と同じく学校に行けない子供たちが集うデイケアには

毎週通い、引きこもり生活の中で唯一の楽しみの場、

そこはまさしく彼の居場所でした。


診察は今日で終了だけれど

このデイケアにはこれからも息子は時々顔を出す、と言う。

仲間たち、後輩たちと交流をはかり、励まし

そして彼らは息子の姿に未来の自分を重ねて頑張ってくれることでしょう。


私たち親子は起立性調節障害という病気と不登校を克服したけれど

これで終わりとは思っていない。

これからも不登校とはずっと向き合っていきたいし

何らかの力になれればと強く思っています。

それは息子も同じ気持ちだと思っています。


不登校の子の気持ちは不登校の子が一番よくわかるのだから…。