私の "レベッカ" 好きについては、既にしつこく書いている通りです。( 例えば、「■レベッカ」「■予約の取れないホテル の ・・・」 等。挙げようとするとキリがないので他は 割愛します; )

先日、"レベッカ" の著者デュ・モーリアの短編集と読みましたら、あとがきで「レベッカには続きがある」と書いてあり心臓がバクバクしました。
つ、続き?!
初耳ですが ・・・・??

読めば "続編" を書いたのはデュ・モーリアではなく、彼女の依頼を受けたスーザン・ヒルなる作家だというのです。
スーザン・ヒル自身もゴシックロマン的な作品も書いており、その代表的な一冊が「黒衣の女」という作品だという。


一瞬、ウールリッチの「黒衣の花嫁」のパチりみたいなタイトルにひるみましたが、"~ in black" というフレーズを用いたタイトルなんてそれこそいくらでもあることだろうと考え直しました。

デュ・モーリアが、"彼女の レベッカ" の、その続編を依頼した先という作家が一体どんな作品を書いているのか。
高まる興奮を胸に早速本を手に取りました。


半端なく怖かったです。
昔、イギリス怪奇全集とか世界幻想小説全集[イギリス]とか、何かそんなタイトルの子供向けの本があって、そこに収められていた数々の怖ろしい話のうち、特に "ローレライ" が怖くて、それなのにどうしても繰り返してそこだけ読み返してしまうという、泣きたくなるような恐怖体験を自ら繰り返していた時期があったことを、そしてあの時の得体の知れない恐怖を、まざまざと、思い出しました。
あの時から既に 20年は年を重ねたであろう自分が、あの時以上の恐怖を、それもこれほど強烈に味合わされるとは、これほどまで物語に入り込んでしまうとは、想像だにしませんでした。

レベッカのそれとはタイプのまるで異なる、本物の恐怖。
掛け値なしで。夜眠れません ・・・。


追記:私の書き方が良くなかったので補足させて下さい。
    スーザン・ヒルが書いた "レベッカの続編" は "Mrs De Winter" というタイトルで、これは和訳されていません。
    「黒衣の女」自体は "レベッカ" とは全く関係のない作品です。
    今回、私が「黒衣の女」を読んだのは、この作品が "レベッカ" と同じゴシックロマンにカテゴライズされる小説であり、それならば
    スーザン・ヒルなる作家を知るのに、しいては彼女の手による "Mrs De Winter" が「買い」かどうか判断するのに、いい材料になる
    のでは? という思いからでした。
    紛らわしい書き方でごめんなさい。

    ちなみに、"Mrs De Winter" ですが。
    「黒衣の女」を読み終えて 迷わず注文しました^^