松下電工 汐留ミュージアムで開催されている「ルオーとマティス(開館 5周年 ルオー没後 50年 特別展)」に行ってきました。

その数日前に、NHKで放送されている新日曜美術館を見ていて、自分のなかの期待値が非常ぉ~に高まった状態で出かけたのですが、それでもなお期待を上回る内容で大変満足できるものでした。
展示作品はルオー、マティスそれぞれの作品のほか、パリのギュスターブ・モロー美術館より貸し出しを受けているモローの作品も数点ありました。これらの作品は、一昨年にパリのモロー美術館で目にして多いに感動したもので、それをまた日本でこうして目にする機会が得られるとは思ってもおらず、作品の前に立った瞬間、胸を熱くするような懐かしさと感激が込み上げました ^^

美術館はオフィスビルのなかにあります。
私は、ビジネスパーソンが行き来する環境に美術館があるというスタイルがあまり好きではありません。

特にその日は、美術館の入り口脇のオープンスペースで「面接説明会」が行われていて、長テーブルで個別に面接を受ける面々の姿が否が応でも視界に入り、上手く説明できないのですが・・・違和感を感じました。


同じような理由で、オフィスビルの上にあるレストランもあまり好きではありません。
ディナーやランチに出かける者と、スーツに身を包み "今まさにビジネスモード" という者が同じエレベーターに乗らなくてはならないような環境には抵抗を感じます。
どちらの立場になっても、何となくイヤなんですよね・・・

全く異質なもの同士が(・・・この場合は、 "雰囲気" でしょうか・・・)ぶつかってしまった時の何とも言えない居心地の悪さを覚えるのです。


置いておいて。
展示そのものですが、もう実に良かったですハート2
あの環境にさえなければ、もう1回でも2回でも行きたいくらいに・・・^^;


どの作品も、作品の前に立つとそのまま動きたくなくなるような圧倒的な眩しさに溢れていました。
それは画面を彩る色調の問題ではなく、存在感、作品そのものの持つ "力" の問題だと思います。



弾むようなマティスの鮮やかな色合いよりも、むしろルオーの陰鬱な色合いにこそ格別の眩しさを感じることもありました。

帰りに、ギャラリーに併設されたショップでポストカードを購入しました。
こんなに買ったことないかも・・・というほどたくさん選んでいる自分が可笑しくて笑ってしまいました。
やはりルオーの作品はポストカードには向かないようで、カードに印刷された絵ではその美しさも力強さも損なわれてしまっていました。
対して、マティスのポストカードは、いかにも、鑑賞時の感慨を呼び覚ます際の大きな助けになりそう・・・☆ と思えるカードばかりでした。

そんなわけで、結局購入したのはマティスのポストカードばかり 12枚でした。

あぁーー。
楽しかった~ ^^ハート