先日、Musée Hamaguchi Yozo:Yamasa Collection に行って来ました。

場所は東京シティーエアターミナルのすぐ近くです。
あぁーー、どこか遠くに旅に出たいぉーーー。
夜明け前、眠い目をこじ開けで荷物を積んだタクシーに乗り込み、リムジンバスに乗り込むや否や再び眠りの世界へ、そして空港に付く頃にはすっきり爽快。というのがいつもの流れです。・・・って、最後はいつのことだろう・・・。

・・・、置いといて。


Musée Hamaguchi Yozo:Yamasa Collection は、銅版画の作家、浜口陽三の作品を収めた美術館です。

細かい傷を付けるようにして彫り付けた銅版を何枚も作り、色を乗せて刷ります。これがいわゆる多色刷り、"カラーメゾチント" 。浮世絵の技術と同じですね。
これは彼独特の技法だそうです。



実際、まるで布に刷った作品のように画面全体に刻まれた細かい彫り跡は、つるんとした銅版から使られた作品とは信じられません。銅版全体にこんな風に凹みを付けていくのにはどれほどの根気が要ることだろうと思わせます。

単色刷りの技法は "メゾチント" 。




全体にどの作品も画面が静かでほの暗く、そこに独特の静寂があります。
画面にふっと浮かぶ静物。そこに仄かな温もりを感じる人もいれば、乾いた静けさを感じる人もいるかも知れません。
浜口陽三は、2000年91歳で他界しています。


銅版画の体験教室も開催されているようです。