4クール目。
今までも使っていたロイナーゼという薬。
使うたびに少しだけ反応がでたり、でなかったり…
赤くなったりならなかったり…
この日は、体調がよくなくてずっと抱っこして過ごしていた。
そして、ロイナーゼの薬が届き…
今日に限って、研修医と、新人1年目の看護師さん。
でもいつも普通に過ぎて行くから、カテーテルから、薬を入れた。
抱っこをしていたんだけど、突然ベットに上がったルーク…
なんか様子がおかしい???
なんか白目向いてません?
看護師さんは、
そうですか?昼寝してたからまだ眠いのかな?と…
突然体を浮かせるようにびくっと変な動きをしたり、何かおかしい。
呼んでも叩き起こしても目が合わない…
なんか様子がおかしいんですけど…
やっと先生を呼んでくれた。
だけど、研修医。
すぐに血液検査をしたけど、
まだこの時点ではロイナーゼを入れていた。
そして、数値に異常はないと…
だけど、数値じゃなく明らかにおかしいんですけど…
なんでこんな日に限って主治医の先生がいないの~

研修医は本で調べてるだけ…
看護師さんはあたふたあたふたしてる。
その間にも体がビクビクしてるのがわかった。
跳び上がったのをみた看護師さんが、やっと異変に気がついてくれた。
何分たっただろう?
5分?
10分はかかった?
また血液検査をした。
そして、ベテランの先生がきてくれて、ロイナーゼを止めます。といってくれた。
やっと…
血液検査の結果…
異常な数値がでた。
アナフィラキシーショックをおこしたのか?!
そして膵炎になった。
この後1週間の絶飲食…
2才の子にはかなり厳しいよ。
そして落ち着いた頃に旦那が病院についた。
ルークは眠ったままだった。
私は手の震えを抑えて、普通のふりをした。なぜか弱味は見せたくなかった。
旦那は、研修医と看護師の対応が遅すぎる…と怒っていた。
私はその場に居なかったくせに…と
心の中で思った。
そして、仕事があるから…とすぐに帰っていった。
私が恐かった思いなど気がつきもしないんだな…と、少し恨みすら覚えた。
夕方になり主治医の先生も様子を見に来てくれた。
詳しい説明もしてくれて、しばらくナースステーションにいてくれた。
家に戻ると、旦那も旦那の親も、
命に関わるんだから、文句を言った方がいいとか…そんな話になっていた。
私はだまっていた。
寝ているルークを見ながら、考えていた。
もしかしたらあのまま死んでいたかもしれない。
私がその場にいなかったら…
ルークの異変に誰も気がつかなかったかもしれない。
研修医の先生は…それなりに一生懸命さが伝わった。
看護師さんも、ルークが落ち着いた時に
よかった~と私と一緒に笑ってくれた。
同じ思いを持っていたんだ。
みんなちゃんとルークを助けたいと思って、新人さんでも精一杯動いてくれたんだ。
そう思ったら、私には文句なんていう気になれなかった。
パパや義理母は状況をみてないのに何がわかるの!?
みんな一生懸命、心は一つだったよ。
もし何かあっても、私は恨まなかったよ。
この時に先生と看護師さんと親と患者は一つのチームなんだと強く感じた。
感謝する気持ちや信頼する気持ちが強くなったのもこの頃。
ルークの事を委ねていいんだ。
そう思えた。
ルークの先生はいった。
笑顔で過ごすのが一番早く白血球を上げる方法だと。
免疫をあげたければ、いつも笑顔で楽しく過ごす。
いい先生だな…と感じた。
この時パパが何を思い、何に縛られ、
家庭を見てくれないのか…
私はわからなかったよ。
会話もなく、いつも無言だったよね。
お互いにわかりあえなかったよね。
お互いに、全く違う方を向いてしまったね。
今のパパからは想像もつかないけど、
そんな時期がなが~くなが~く、続いていたよね。
歯車が噛み合わない…悪いサイクルにどんどんハマっていってしまったね…
もうあの頃には戻りたくない。