ルークが、入院する前…
ほとんど関わりのなかった、義理の両親。
年に数回、夫の会社で顔を合わす程度で、嫌な事もなければ、特別仲良しでもなかった。
そして、ルークが白血病になり…
夫は、ルークの事でお金もかかるし、今まで以上に仕事をしなければ…と頭の中は仕事の事でいっぱいだった。
その代わり、義父は自由だから、私と二人でルークと3姉妹の世話をする。という事になった。
ここからが、私には苦痛の毎日の始まりだった。
私はつきっきりでルークといたい。
義父も3姉妹の世話はできないから、ルークをみたい。
そこで分かり合えず、話し合いもできず、
病院へ行ったのに、私が顔を見せると泣くから…と追い返された事もあった。
私は義父に、こうしたい!と言えず…言っても聞く耳もたずで、困って、夫に話せば二人で勝手にやってくれ…と。
この頃は、孤独感でいっぱいだった。
ルークの事だけ考えたいのに、ルークと居たいのに、どうしてだめなの?!!
骨折とかじゃなく命に関わるかもしれないんだよ?
一緒にいないと後悔してしまう…
毎日のように夫につめよった。
毎日毎日私の愚痴を聞く夫はどんどん仕事にハマっていった。
こうして、同じ方を見なければいけない時期に家族はバラバラになっていった。
私の心の救いはルークだけだった。
居場所は病院しかなかった。
病院が現実の世界で、家に帰るとそこに現実感はなかった。
だんだんと、病院での生活が当たり前になり、同じ病気の子を持つお母さん達といる方が外の世界へ行くよりも、気持ちが楽だった。

この頃、牧師夫婦に言われた言葉。
子供の病気で家族がバラバラになり、離婚してしまう事はよくある事。だから、家族で同じ方をみて頑張りなさいと。

まさにその通り…
私達は離婚してしまうんじゃないか…という位にバラバラになってしまったね。
会話もなく疲れきった夫。
ルークに会いに来ないで仕事ばかりしている事に苛立つ私。
いくら話し合っても分かり合えないまま…ただ時間だけが過ぎていったね。

あの時の私には思いやり、感謝の心、それを伝えるという事が足りていなかった。

いまならそう思えるのに、その時にはわからなかった事。

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