こんにちは。

8月も末ですが、まだ連日暑さが感じられ、夏の気候が続きます。

長めのお散歩や野外での活動をする際は、飼い主様もわんちゃん、ねこちゃんも体調には十分ご注意いただき、

楽しい時間をお過ごしくださいね。

 

 

さて、本日のわんちゃんは女の子のシーズーのくるみちゃん!

       くるみちゃん

 

避妊手術をするために来院されました!

初めての手術に少し緊張した様子ですが、頑張ろうね!!

 

 

ところで皆さん、何となく耳にしたことのある「避妊手術」、なぜ行われているのかご存じですか?

実は明確な利点が有り、ちゃんとした理由があります!

理由の1つ目は望まない妊娠を防ぐため、2つ目は病気の予防のため、3つ目は問題行動の緩和のためです。

1つ目と3つ目は聞いたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、2つ目の理由も非常に大事なんですよ!

理屈としてはホルモンが関与する病気にかかりにくくなるということです。

大きく影響する病気は乳腺腫瘍と子宮蓄膿症という病気です。

 

・乳腺腫瘍は女の子のわんちゃんの4頭に1頭の割合で発症する乳腺にできる腫瘍で、半分が悪性だと言われています。

 しかし、初回発情前に避妊手術すると発生率は約0.5%と言われているので、予防としての価値は大きいですね。

・子宮蓄膿症は出産経験のない高齢のわんちゃんがかかりやすい病気です。発情期に入ると免疫が弱まるのですが、

 すると、子宮で細菌感染がおこり膿がたってしまう場合があります。これが子宮蓄膿症です。非常に危険な病気で、

 体調の変化が現れたときには治療が追いつかず、手遅れになっている場合もあるくらい恐ろしい病気です。

 避妊手術を行えば基本的には起こることはありません。

 

 

以上の理由から、避妊手術がいかに大切であるかお分かり頂けたかと思います。

もちろんデメリットもありますので、その子の今後も考えて、行うべきかその都度考える必要はあります。いつでもご相談下さい。

 

くるみちゃんは、ご家族とご相談させていただき、出産予定もないとのことで実施しました。

          卵巣・子宮

 

無事手術も終わり麻酔からの覚めも問題なく終了!

腹腔鏡での手術だったので傷も小さく、若さもあって手術当日だというのに元気いっぱいでした!!

一週間後の抜糸まで、はしゃぎ過ぎないようにね!

    手術による傷            帰る直前のくるみちゃん

 

※くるみちゃんの術部ご紹介の写真は、飼い主様の了承を得た上で、獣医師が術部・心身状態への細心の注意を払い、充分に配慮して撮影を行っております。

 

 

一週間後の抜糸では傷もきれいに塞がり無事終了です!

よく頑張ったね!

このまま健やかに成長してくれることを祈っています!

 

 

鈴木