空間のあるじ
野次馬の子供(演・Uncredit)
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おおざっぱでもないあらすじ(野長瀬三摩地監督/虎見邦男脚本)
帰還目前の土星ロケットサタン1号が大気圏突入の逆噴射を始めた。
ところが噴射がいきなり止まってしまった。
燃料ゼロと「風船が」という連絡を残し、サタン1号は日本近海に墜落した。
宇宙空間に漂う星間物質の仕業をほのめかす石坂さんのナレーションに乗って、舞台は着水現場へ。

それから1週間、近海の磯には、風船を持った謎の老人がいた。
そこへ淳ちゃんの小型機が現れる。
例によって由利ちゃんの取材だ。
淳ちゃんは寄り道を提案した。
事故から1週間、由利ちゃんの興味はとうに失せていた。
老人の風船にちょっと関心を持ったくらいだった。
しかし、帰還しようとした淳ちゃんは燃料が空っぽなのに気がついた。
帰還するなり、給油ミスをやらかしたと思われる一平に噛みつく。
もちろん一平は満タンで送り出したつもりだ。
首をかしげる一平は、ラジエータの隙間に紛れ込んでいたいびつな浮遊物を見つけて持ってきた。
子供の頭くらいの浮遊物は、淳ちゃんには生物に見えた。
さっそく箱にしまいこんで鑑定に向かった。
一平が抱える箱の中でも、確かに浮遊物は動いていた。
新種生物の発見は特ダネにもなる。
発見者にちなんで「一平虫」と軽口を叩く淳ちゃんに一平は気味悪がって辞退する
…という余裕の社内だった
が、信号待ちを終えて出発しようとした車が動かない。
信号の先頭でど顰蹙なのだが、この車もなぜかガス欠に陥っていた。
お手上げの淳ちゃんをよそに、箱から浮遊物が這い出してきた。
後部座席の一平と由利ちゃんは箱を放棄…。

騒ぎを聞きつけた警官の前で、箱から這い出す浮遊物は大きく成長を始める。
淳ちゃんは動力エネルギーを吸収して巨大化していると気づいた。
免許書拝見のわずかな時間に、浮遊物は車内いっぱいに膨らんでいた。
野次馬も集まる中、ついに車は浮き上がった。
落下に備えて警官が退避させる。
その腕を潜り抜けて、由利ちゃんのジャーナリスト魂が火をつけた。
一平が止めるのも聞かずにカメラを車に向ける。
やがて浮遊物は車の扉や屋根を弾き飛ばした。
浮力を失った車体やら部品やらが落下。
由利ちゃんをかばった一平は背中に破片を食らって倒れこんだ。
自由になった浮遊物は蠕動しながら浮き続けている。
警官は発砲したが、破裂することなく銃弾は落ちてきた。

自分をかばって一平が負傷したとあって、由利ちゃんの筆は進まない。
毎日新報は他社の国際謀略説や宇宙侵略説といった派手なバルンガ記事から大きく出遅れて
編集長はご機嫌斜めだ。
一平は3回に分けて手術を受けねばならない。
由利ちゃんは責任を感じて会いに行きたがるが、淳ちゃんは制止する。
代わりに20年前にバルンガを発見した奈良丸明彦の情報を提供する。
奈良丸は隕石から発見した宇宙胞子を培養し、バルンガを実体化させた。
学会は実物提示を求めたが、奈良丸はバルンガを殺処分したという。
実物がなければ学会は認めない。
バルンガは闇に葬られ、奈良丸は解職された。
淳ちゃんは奈良丸が沈黙している理由を
バルンガを捏造したか学会に復讐しようとしているか、両極端な仮説を提示した。
由利ちゃんは当局より先に奈良丸を押さえる決心をする。
奈良丸は科学博物館長を辞してから足取りが絶えている。
写真も残っていない。
博物館の取材も旧宅の取材も空振りに終わった。
一方、その奈良丸は、例の海辺でサタン1号の最後の交信録音を聞いていた。
パイロットの苗字も奈良丸…つまり息子だった。
奈良丸は何度も聞き返していた。
息子は「風船だ」と叫んでいた。
奈良丸のもとにようやくバルンガ騒動を載せた新聞が届く。
淳ちゃんの予想大ハズレ。。。

バルンガは道玄坂の東急スカイライン上空に漂っている。
自衛隊はセイバーでミサイル攻撃を試みる。
しかしバルンガは膨張し続け、セイバーは叩き落される。
セイバーの破片が渋谷に降り注ぐ。
退避する人垣の中で、由利ちゃんは倒れた奈良丸と都合よく出会った。
この総攻撃で、バルンガの全高は東京タワーを超えた。
「怪物に食い物をやっているようなものだ」と奈良丸は口走る。
イフですかバルンガは…。
由利ちゃんは奈良丸を怪しいと勘付くが、振り向くと奈良丸はいなかった。

CM明け、ようやく気づいた政府は攻撃をやめた。
しかしバルンガは高圧線から電気を吸収するようになった。
ドゴラですかバルンガは…。
政府は都内の電気および動力の停止を決定し、要手術の病人の他県疎開を始めた。
しかし一平は重体で疎開はできないという。
停電に陥った病室で淳ちゃんと由利ちゃんは困り果てていた。
ジャーナリストの無力を思い知る由利ちゃんだが、淳ちゃんは奈良丸を発見することを重視した。
由利ちゃんはバルンガのよく見える場所を重点に探すことを決意する。
翌朝、由利ちゃんと淳ちゃんは例の風船を見つけた。
案の定、風船を持った奈良丸と落ち合った。
身元を問う淳ちゃんをスルーし、奈良丸は「死に際に風船を欲しがった息子の供養」と嘯く。
そこに触れず、淳ちゃんはバルンガ撃退法を問う。
奈良丸は文明への警告と答える。
しかし警告を反省すれば救われるものではないと由利ちゃんは反論する。
奈良丸は答えずに台風の襲来を予告して去った。
一平の病院に残された重症患者を救うべく、
院長は禁止令を破って自家発電を行い、手術を強行することにした。
案の定、すぐにバルンガに吸収されてしまう。
淳ちゃんは台風でバルンガが吹き飛ばされる一縷の希望を抱く。
が、奈良丸は根本的な対策を思いついたようだ。
託された淳ちゃんは対策本部に向かう。

台風一過、バルンガは飛ばされるどころか、台風を食ってしまった。
奈良丸はバルンガが宇宙に帰ることを予言する。
国連の人工衛星を爆発させ、人工太陽を作った。
人工太陽を食うためにバルンガは飛び去った。
奈良丸から淳ちゃんに託された方法を対策本部が実行したのだ。
人工衛星の核エネルギーを食ったバルンガは、これで本来の餌―太陽―を思い出して宇宙に帰る
と奈良丸は確信していた。
東京は再び動き始めた。
バルンガは太陽と一体になるだろう。
明日の朝に輝いているのは太陽ではなくバルンガなのかもしれない。

空間の詳細
淳ちゃん車浮揚シーンで空間発動。見上げてる野次馬のお母さんに抱っこされている女の子、スカートがたくし上がって、中の重ね履きが丸見えになっている。淳ちゃんが前で由利ちゃんを止めようとじたばたしてるので、ちょっと見づらいかも。
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フルスクリーンだとこんなサイズの空間。
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あるじのその他の分布地
エキストラじゃね…。