■ハワイ・マレー沖海戦(1942・東宝)
 空間…発動要員なし。加藤照子はずっと和服なので発動不能。
 特撮…艦艇のつくりはショボいが、それでもレパルスとウェールズの違いがわかる点は立派。
 物語…ぶっちゃけ前半の訓練シーンはいらない。後半の攻撃シーンだけ見たい気がする。
■太平洋の翼(1963・東宝)
 空間…発動要員なし。松山の市民やラストの浜辺の子供たちが残念。
 特撮…紫電改の一斉離陸はお見事。コルセアやムスタング、B29ら敵機の造形もすばらしい。
 物語…ホントのような虚構がうまく描けてるように思う。大和の直衛とか司令出撃とか。
■あゝ同期の桜(1967・東映)
 空間…発動要員なし。子供一切関係なし。まあ大学生だから子供に縁はないな。
 特撮…飛行場爆撃が壮絶に素晴らしく破壊されてる。艦攻も隊番号が板で隠されてて細かい。
 物語…最後の最後にまさかまさかの夏八木勲殉職…。余韻なくバッサリ終わるのも切ない。
■あゝ予科練(1968・東映)
 空間…西郷輝彦の妹3人に期待したのに…東京大空襲で…。
 特撮…東宝円谷と比べると見劣りするな…。記録映像になぜか銀河の特攻が紛れててお得。
 物語…西郷と谷隼人が主役だろ。だが鶴田浩二の「指導者としての信念」の台詞にはただ脱帽…。
■大空のサムライ(1976・東宝)
 空間…最前線ラバウルが舞台じゃおこちゃまの出る幕はないな。
 特撮…マローダーやら陸攻やら、地味な爆撃機が立派。撃墜シーンがまた素晴らしい。
 物語…坂井さんの自伝だから生還はわかっていても、最後の生還シーンは手に汗握る。
■連合艦隊(1981・東宝)
 空間…おこちゃま一切出番なし。この映画に限っては要らないな。
 特撮…大和はともかく瑞鶴の造形が素晴らしい。ただ敵さんがぞんざいだな。
 物語…宇垣さん善人すぎ。ヤキ一カ電文の栗田さんにあの台詞はないな…。
■零戦燃ゆ(1984・東宝)
 空間…発動要員なし。早見優だけだもんな。
 特撮…ニワカにはありがたい機種テロップつき。焼却されながらも回り続けるエンジンが立派。
 物語…純粋にパイロットと整備士の友情物語でよかったんじゃないの。
■月光の夏(1993・ポニー)
 空間…あんだけたくさん要員がいるのにゼロとは。児童朝会は正座じゃなく体育座りにして!
 特撮…隼なのか零戦なのかあやしい機体がちょろっと出撃…まあメインじゃないから。
 物語…真偽は怪しいが、とりあえずノンフィクションに近い。曲が「月光」の時点で反則だ。
■きけ、わだつみの声 Last Friends(1995・東映)
 空間…勝村の故郷の葬列に時代錯誤のミニスカ少女がいるが、勝村母かぶりまくりんぐで不発。
 特撮…陸戦シーンの発破はお見事な東映クオリティ。
 物語…名作の50年版とは似ても似つかない駄作。時代考証もわやくちゃ。金返せ。
■君を忘れない(1995・ヘラルド)
 空間…せっかく腕白疎開児童が出てるんだから発動したっていいじゃないよ…。
 特撮…零戦模型はよくできていると思う。動かし方は…。
 物語…キムタクや反町が出てるだけで中身はない。タイトルに反して内容忘れた。
■ウィンズ オブ ゴッド(1995・松竹)
 空間…発動要員なし。小川範子じゃな…。
 特撮…最後の出撃は接近しすぎ。岸田の初飛行シーンは曲技ばりばりでお見事の一言。
 物語…時代に反発する岸田と順応する金太、それぞれどっちも筋が通っててかなり骨太。
■特攻‐zero‐(2005・近代映画協会)
 空間…発動要員なし。えみりじゃね…。白ふん特攻隊員はいっぱい出るのでアッーな人おすすめ。
 特撮…白菊のボロさ加減はよくできてる。CGで飛ばしてもな…。
 物語…太陽にはねっ返りの役は無理。山っ気たっぷりの特攻隊員のむらむら加減はわかった。
■出口のない海(2006・松竹)
 空間…発動要員なし。妹の尾高杏奈は不発かつO-15。
 特撮…たとえ回天でもオールCGじゃな…。艇内の息苦しさは存分に伝わってくる。
 物語…え? 海老蔵も殉職…特攻崩れの悲哀を貫いてほしかったりして…。
■硫黄島〜戦場の郵便配達〜(2006・フジ)
 空間…市丸提督三女に期待したのに…つんつるてんのワンピなのに不発で終了。
 特撮…しょぼいフルCGの陸攻…原寸大模型はただのお飾りかよ。
 物語…陸軍将官じゃないんだから「閣下」はまずいぞ。ドキュメント部の信頼性をスポイルしてる。
■俺は、君のためにこそ死ににいく(2007・東映)
 空間…発動要員なし。挺身隊のお姉さん達は対象外…当然もんぺ姿なんだが。
 特撮…対空砲火をくぐって炎上していく立体感のある特攻シーンはCGも模型も素晴らしい…。
 物語…慎太郎のうざい極右思想は控えめなのでご安心を。ひたすらトメさんから見た鎮魂の作品だ。