ヌルいラブストーリーと無茶なミッションは、突然やってくる。
「イーサン・ハントの気持ちがよくわかるぜ」
グチりたくもなるさ・・・。
あるミッションを敢行するべく、
まだ刺すような暑さの中、決行するタイミングをうかがっていた。
深い草をかき分け、ヤツらがいるエリアまでたどり着かなければならない。
陽が高いからって油断はできない。
ヤツらは匂いに気づくと、一斉に襲い掛かってくる。
まるで血の匂いを嗅いだピラニアだ。
この前も無防備で入ってしまった一瞬でボコボコにされた。
まずはヤツらを蹴散らさなければ。
皆殺しにするために開発された兵器を3か所に置き
導火線に火をつける。
ただし、1分以内にやらなければ・・・
ヤツらが襲ってくる。
「できるのか?」
ほほを伝う汗をぬぐいながら、つぶやいた。
「俺ならできる、
いや、このミッションは俺にしかできない」
深く息を吸い込み・・・
止めたと同時に、飛び出した。
深い草をかき分けダッシュで進み、
第一の目的地に着くと、セットし導火線に火をつけた。
すぐに次の場所へ。
まだヤツらは感づいていない。
そして3つ目のポイント。
しかし、
火が、火がつかない!?
早くしないと。
焦れば焦るほどマッチが擦れない。
ヤバい!
来たっ!
すぐ背後に迫ったその瞬間、導火線に火が入った!
よしっ!
ダッシュで草むらを抜け、安全な場所に倒れこんだ。
危なかった・・・。
ホッと胸をなでおろしたと同時に、
設置した3か所から白い煙が上がるのが見えた。
第一段階はクリアした。
ただ・・・
本当のミッションはここからだ。
第一段階・・・
蚊取線香で蚊を蹴散らした後、
本当のミッションは
庭の草むしり・・・。
草刈り機?
そんな道具はねぇよ。
信じれるのは自分の手だけだ。
このミッション、
俺ならできる、
いや、家族では俺にしかできない・・・。
アフター(命がけでミッション終了)
あれだけほったらかしでもしっかり実ってくれた。