吉行淳之介の「子供の領分」
半年前くらいにブックオフで購入したんですが
今年の集英社文庫の夏の100冊の中に入ってて少し驚きました。
短編集でどれも少年が主人公になっています。
吉行淳之介の本は「夕暮れまで」ぐらいしか読んだことなくて、この本が私にとって二冊目。
作家の記憶力って、ほんと舌をまくものがありますね。
まぁ、この本はフィクションだけれども、出来事を子細に覚えてるだけじゃなくて、そのときどんなふうに感じたかっていう思考に関する記憶力が桁外れ。
「崖下の家」という一編の中で
少年によるサービス精神ゆえの企みが、大人たちにとっては苦々しく閉口せざるを得ない短絡的なものでしかなかったとこの描写とか、
すっかり忘れていたけれど、読んでいて「そうだ、そういう思いをしたことが私もあった」と、はっとしました。


