2015.3.27 金曜日

 

医療機関リストに目を通し、迷わずS病院に決める。

 

実は、5年前の健康診断の際

婦人科検診で子宮筋腫を指摘された。

その時に診てもらったのがS病院。

おかげさまで、この子宮筋腫は悪さをすることもなく

月経異常も何もないので

そのままお腹の中に今も収めてある。

半年ごとの経過観察で2年くらい通ったけど

毎回異常なし。

面倒臭くなってしまい完全に放置。

いずれ閉経とともに縮小するらしいし。

 

ま。そんなこんなで3年ぶりくらいにS病院を訪れた。

吹き抜けのロビーは、相変わらず人、人、人だった。

初診受付を済ませたあと、呼吸器内科へ行くと、

患者の年齢層が一気にあがる。

60代、70代、80代・・・

総合病院というのは遠方からの患者さんも多いせいか

家族同伴で来ている方が目立つ。

 

でも私はひとりで来た。

車で10分~15分程度だしね。

それに、要らぬ心配をかけたくないので

夫には検診で引っかかった話もしていない。

結果がはっきり分かってからでいいよね。

 

【右上肺野-肺腫瘍疑い】

 

検診結果通知書には、そう書かれてあるけれど。。。

 

 

 

ようやく自分の名前が呼ばれ、診察室へ入る。

60代後半と思しき痩せ型の男性ドクター。

胸部レントゲンの画像を見ながら説明してくれた。

 

「この影ね。ほらここ。わかる?」

「もう少し詳しい検査をしましょう。 次回CT検査と気管支鏡検査。 CT検査は造影剤なしでもいいんだけど、 結果次第では造影剤を入れてまたやってもらうことになるかもしれないんで 二度手間になるより一度で済ませちゃったほうがいいと思います。

いつ来られますか?早速、来週の月曜か火曜日。。。気管支鏡はいつがいいかなー。」

と、パソコンのキーボードをカチャカチャと叩きながら

矢継ぎ早に検査日程について話すドクター。

 

「あの、えっと、ちょっと仕事が立て込んでて。えーっと。」

テンパる私。

 

すると、くるりとこちらに向き直り、

真っ直ぐ私の目を見つめてこう言った。

 

「いいですか。ご自分の身体のことですよ。

仕事を優先するのも結構ですが、

手遅れになって後悔することの無いように。」

 

え?なにそれ。

え?今、何て言った?え?

手遅れって何?

 

その後、検査の説明書やら同意書やら。

書類を何枚も渡され、

一枚一枚の書類について丁寧に説明をしてくれた。

完全にキャパオーバーで

話の半分も分かったような、分からなかったような?

 

会計を済ませ、姉に電話をした。

姉は数年前にパートナーをがんで亡くしている。

肺がんではなかったけれど。

そういえば義兄もスモーカーだったっけ。

 

今すぐにでも姉に会って話がしたかった。

 

電話は繋がらなかった。

 

車に戻り、バッグの中からタバコを取り出す。

 

『手遅れになって後悔する事の無いように・・・』

ドクターの言葉とともに

『ジゴウジトク』

そんな言葉も浮かんできて

手にしたタバコを見つめながら大きなため息が出た。

 

 

 

だいじょうぶ ひとりじゃないよ

みんなここにいるからね

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禁煙成功、祈ってます !

悲しい思いをする人が一人でも減りますように・・

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