<1つ前の記事の続き>
これまでの病歴の中で、
死ぬってこういうことなのかな? と思った体験が2度ありました。
1度目は、転移性脳腫瘍でひきつけ発作を起こし意識不明になったとき。
2度目は、つい先月までの、あの呼吸苦。
もし、自分の生命の落とし方を、選択させてもらえるのなら
不遜かもしれませんが
肺転移によるものより
脳転移の方を選びたいと思いました。
息ができず、吸うことも吐くこともできず、
空気が入ってきてくれないあの苦しみより
一瞬にしてブラックアウトの方が
本人はやっぱりラクだもの。
やっぱ 逝くなら ぴんぴんコロリ。
あ、ぴんぴんはもう違うか。
でもコロリには間違いない。
全脳照射を受けるかどうかの選択を迫られた
数日間
Herbs と家族は
全脳照射についてのありったけの情報集めと
自分らしく
自分のままで、太く短くおだやかに
お迎えを待てる最良最善の環境整備の方法との
2つの道を
真剣に摸索していました。
初めのうちは
あくまでプロとして、淡々と事務的に
質問に答えてくれていた
Dr. 陣も
ナースさん達も
そのような思考回路で、事態を考える患者と
家族の姿は
経験の多寡を問わず
予期していなかったもののようでした。
だから新鮮で、示唆に富み、感動的でさえ
あったらしいのです。
いつもチームで動くDr. たちが
夜、一人で病室へやってきては、かなり深い
ところまで話していくようになりました。
ナースさん達も
涙をこぼしそうになりながら、何度も様子を
見にきてくれました。
究極の選択を前に
当事者たちが何を感じ、悩み、どう考えていくのか。
そういう患者さん達をたくさん見てきた医療者でも
それを言葉にして説明できる、話し合える患者にはあまり出会ってこなかったのかもしれません。
この状況で
いろいろな人たちから
思いがけず、いろいろな意見をうかがい
知識を得ることができたことは
Herbs にとっても
とてもありがたい成りゆきでした。
次回は
全脳照射を決断するまでの、判断の根拠となった情報について
お話ししたいと思います。
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