総括 by 部長先生 | がんも身のうち *子宮頸がん再発転移の無治療ライフ*

がんも身のうち *子宮頸がん再発転移の無治療ライフ*

癌になったらどうすればいいの? 答えはきっと、一人ひとりの胸のうちにある。闘うも闘わないも、その方法も、人それぞれでいいと思う。それまでの人生が、皆それぞれであったように、そこから先の生き方もまた、その人らしくあることを諦めなくていいんじゃないかな。


こんにちは。

早くも本日から日常が戻ってきましたね。

多くの皆さまに、ご心配をおかけしており申しわけありません。

現在はまだ入院中ですが

おかげさまで
諸々がうまくいけば今週中、遅くとも来週中には

退院できる見込みです。

左側の気管支の治療については、
ライナック、定位照射などの放射線治療や
ピンポイント照射を実施できる自由診療の放射線専門クリニック
さらには
化学療法にまで選択肢を広げて

2月中の治療開始をめざし、さまざまに検討中です。

見た目には、もうすっかり元気になりました。

まだ食欲がイマイチだし、相変わらず酸素吸入もしていますが

普通の声で話せるし、
なんでもおチャラかす Herbs のベッド周りは、笑顔がいっぱい晴れ

左側の治療が終われば、酸素ボンベにはおさらばし

温泉行って露天風呂を満喫する以外の未来像は

いっさい念頭にありませ~んチョキ

ですから
どうぞ、ご心配なくぅ(≧∇≦)




さてさて本題。



12月22日(月)

大学病院を退院しましたが
向かった先は 自宅ではなく 緩和ケア病院。


治療の合併症で、放射線性肺臓炎になることが予想されていたため

医療機関が休日診療になる年末年始の期間を

安心して過ごせるようにとの配慮でした。
:*:・( ̄∀ ̄)・:*:アリガタヤー



緩和ケア病院に到着後、


治療内容に関しては、大学病院から
詳しい紹介状が出ていましたが


病棟の総責任者のDr.が


患者本人である Herbs の治療後の感想を聴き取りしてくれました。


せっかくの機会ですから


治療後の体調のことだけでなく
治療に対して感じていた戸惑いや、
いろいろな Dr. のそれぞれに異なる見解を聞き、混乱している現状を
率直に伝えました。






12月23日(火)


緩和ケア部門の外来部長を務めていて
私も一度外来でお会いしている

部長先生(ブタネコ)が病室へ来られました。


そして
私の戸惑いや混乱の原因となったできごとについて

総括となるお話をしてくれました。



過去記事『二転三転』『流転暗転』シリーズをお読み頂いた皆さまと

その内容を共有したく思います。


いつか、どこかで
今回の Herbs のような状況を体験されたとき

思い出して頂けたら、
役に立つ機会があるかもしれません。



以下は部長先生のお話のまとめです。



◆◇ 標準治療という、いわばマニュアルのある初発の治療と違い、
再発後の治療には、いろいろな専門分野の医師が関わり、
さまざまな角度から安全性と治療効果の並立を目的に集学的に知恵を絞る。
その過程でいろいろな意見が出てきて、患者の耳に届くこともあるだろうけれど、
最終的には、治療を実施する科が治療方針を決定する。

◆◇ 中でも放射線治療は複雑で、
患者本人の希望や、臨床的判断で現場の医師が方向性を示して希望を伝えても、放射線科の判断で覆ることは多くある。
患者を紹介しても、治療はできないという放射線科の最終判断になって、戻されてくる患者もいる。

◆◇ 放射線治療は、照射後3ヶ月ほどをかけて、治療効果の状況を見ていくので、追加治療をどうするかについて、照射後すぐの段階で予想するのは難しい側面がある。

◆◇ 放射線の治療は、基本的には同じところにはかけられない。
が、緩和照射の場合は、実はもう1度かけられるとか、角度を微妙に変えると再治療できるとか、技術的にいろいろな方法があり、だからこそ その患者の過去の放射線治療情報が非常に重要な意味を持つ。

◆◇ その意味で、医療施設を変更しての放射線治療は、安易に考えない方が良い部分もある。

◆◇ いろいろなことが耳に入って、迷ったり不安になったりしたときは、主治医となっている科 または 医療機関が、治療の最終的なまとめ役や調整役を担うので、どんなことでも率直に相談することをお勧めする。



部長先生のお話は以上です。


現代医療では完治させることは困難な再発後のガン。

それでも

多くの医療関係者のチカラを借りなければ

しばしの期間 延命することも

一時的に窮地を脱することすらも
危うい事態に

患者は何度も直面することになるでしょう。



治らないことが前提の医療というのは

ほどこす側も、受ける側も
ある程度満足でき、合意できる手段を模索していくことの繰り返しなのかもしれません。


そういう現状を踏まえると

自分らしくあり続けたい

と願う Herbs の希望は、次第に実現が難しくなっていくようです。


弱っていく自分を自覚しながらも

治療法の選択には積極的に関わっていく姿勢

知らないことは学び取りたいという意欲

医師たちにすべてお任せし
言いなりのまま、敷かれたレールをひた走る患者には
なりたくてもなれない性分を

関わってくれる医療者たちに示し、

過去の病歴や治療歴、アレルギーなどのデータと同じように

理解しておいてもらうことは

この先

自分の意志すら伝えるチカラを失うときが来ても

きっと、自分を助けてくれるはず。


だからやっぱり
Herbs は Herbs のまま

この先もずっと
自分らしくあり続けたいと
思っています。



さて、今回は部長先生の総括をお届けしましたが

私自身もいろいろなことを考えました。

その一部は、既に『二転三転 中(学んだこと)』にまとめましたが

その他のことがらについてを
また別の記事でご紹介します。




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