キキはウサギに質問する内容を考えていた。

普通の質問ではあのウサギに笑われてしまうと何故か強く思ってしまうキキがそこに居た。どんなことがいいかなー。ありきたりものでは面白くないし、と言っても、突拍子のない質問ではかっこ悪い。うーん、だめだ、思いつかない・・・・

そういえば偶然、先週の金曜日の夕方、銀座で晶子にあった。一人だったけど何か浮き浮きしてたみたいで、何かいい事あったのと尋ねたほどである。でも何も教えてもらえなかった。怪しい、何かあると思う。あるとすると、なんかいいボーイフレンドでも見つけたのかな、やっぱり怪しい。

その偶然というのも、前の日に晶子の夢をみたからである。でもその時の晶子は神妙な顔をしていて、キキに会っても軽く会釈しただけだった。その時キキは晶子がよそよそしいのにおかしいと思った。やっぱり偶然なのかな・・・・

でもこの前は寝過ごしたので、講義に遅れそうになり、「今日の講義は休講になれ」と願ったら、本当に休講になっていた。これも偶然?、よく考えてみるとそういうような偶然はキキに多いように思った。キキはよく願いごとをする。するとよく当たることが多い。この前は、スクラッチの宝くじで、1万円あたったら、と言って5枚をこすったら、5枚目に当たってしまった。これも偶然??・・・

ところで、偶然の反対って何だろう? キキ流のやり方では反偶然と言うことになるが、こんなもん当然辞書にはない。えーっと、何だったっけ・・・・そういえば父が何か言ってたな・・・何だったんだっだろう・・・必、必要じゃなかった、あっ分かった必然だ。そうそう必然性があると言ってた。偶然の反対は必然だよ。でも必然ってあまり使わないなー・・・必然性というのはよく聞くけど・・・

これだ、この偶然と必然または必然性についてあのウサギに質問してみよう・・しかし、すぐには行けない。これも偶然かとキキは考えた。そう、いつでも行けるわけではないので、今度また確実にある野原に行けるとこいえない。しかしキキには何か自信のようなものがあった。

二三日後、キキはまだあの野原に行っていない。キキはあの野原に行く方法を考えていた。これまでどんな時に行ったのかを調べてみると、何か問題や変化がある時のようである。そうしたら何かの問題を起こせば行けるのかな・・・と変なことも考えるようになってしまった。「キキ、しっかりせんかい」そんな言葉にキキは周りを見渡した。誰も居ない・・・

(つづく)