先週末訪れた三菱一号館美術館で開催されていたのは、「シャルダン展」。
実はシャルダンの絵を見るのは初めてでした。しかも今回は何の下調べもせずに見に行ったので、けっこうスリリングでした。
まず最初のところでシャルダンの略歴を見て、一瞬思考停止状態に。^^
シャルダンってロココ時代の人だったんだ・・・。・・・じゃあ、なんでこんな絵を描いてたの?!
私の中ではロココ時代というと、18世紀ヨーロッパ、ポンパドール婦人、マリーアントワネット、画家はフラゴナールにブーシェ、音楽はモーツァルト・・・のイメージ。
白いひらひらのレースに装飾音符がいっぱいな印象。
なのにシャルダンの絵の多くは、静物画。テーブルの上の桃や葡萄、食器を描いたものが多いのです。当時としてはかなり変わったアプローチであったはずです。
そんな彼が描く絵画は、本当にこの上なく自然で優しい色に包まれていました。壁の茶色をはじめ、その色合いがなんとも心地いいのです。
どの絵もひっそりと落ち着いていて、派手ではないのに何かしら明るいものが漂っていました。
会期中に訪れることができて、本当にラッキーでした。帰宅後「シャルダンを見てきた」と父に報告すると、開口一番、「あの時代に皿ばっかり描いてどうやって生活しとったんかな・・・」。^^
今は何を描いてもいい時代なので、父にはお皿でも何でもいいから是非頑張って描いてもらいたいと思っているのですが。^^
この「シャルダン展」、今回は東京でのみの開催になるようです。お近くの方は是非行ってみてください。貴重な体験になると思います。
「シャルダン展」 →