先日の台風の夜、ふとイリーナ・メジューエワの 「メトネル《夜の風》」 が聴きたくなり、引っ張り出してきて聴いていました。
このCDには、メトネル作曲 「ピアノ・ソナタ ホ短調 作品25の2《夜の風》」と、「6つのおとぎ話 作品51」 が納められています。
ニコライ・メトネルは、ラフマニノフ、ストラビンスキーらと同時代を生きた、ロシアの作曲家・ピアニストです。革命を機に西側へ出て、36年以降はロンドンに落ち着きます。偉大な作曲家でありながら、名前はあまり知られておらず、近年再評価が進められています。
イリーナ・メジューエワさんは、現在日本を拠点に活躍され、メトネルを積極的に紹介されているピアニストです。
今年の春、彼女の演奏を少しだけ生で聴く機会があったのですが、その少しの時間でたちまち虜になってしまいました。^^
演奏に精神性が滲み出るというのはこういうことなんだ・・・と感じた瞬間でした。
リヒテルのように譜面台に必ず楽譜を立て、真摯に音楽と向き合う姿に、真にストイックな情熱を感じました。
メトネルの作品もまだまだ聴きたいものがあります。メジューエワさんの演奏もぜひまた聴きに行きたい !
"秋の多望" が膨らむ、《夜の風》でした。