「きーちゃん」は、わたしのニックネームみたいなもの。
でも、この「きーちゃん」を口にするのは、家族だけ。不思議なことに。
だから正確には、家族内ニックネームともいえる。
今は、父も母も健在だけど、いなくなったら誰も「きーちゃん」って呼んでくれなくなるな…と、先日ふと過ぎり寂しくなった。
きーちゃんは、父と母でセットなんだと。
父も母も確実に年を重ね、老いてきている。わたしは23歳で一回独立し、43歳で再度一緒に暮らし、45歳で嫁いだ。
23年間の年月よりも、嫁ぐまでの2年間の方が、彼らとの関係性の密度が高かったように思う。
そして、父や母に対して、親という概念を一旦横に置き、一人の人間という自覚が持てたのは、大きな収穫だった。
でも、親子は親子。
親と子としての、切り替えのスイッチが、この「きーちゃん」なんだろうな、きっと。
そんなことを思いながら、両親との思い出を更に増やしたいと改めて思うのであった。