コーチングセッションで苦い思い出があります。

3ヶ月という期間の中で6回のセッションをして

最終的にクライアントから

「でも やっぱり私は変われないんです。コーチのようにはなれません」

そう言われたことがありました。

 

何故コーチングを受けようと思ったのか?

そう質問したら

「家族の考え方や行動を変えたいから」

「もっとこうして欲しいから」

そういう動機でした。

 

そもそも

相手に変わって欲しければ

まず自分から変わってみる。

というより

相手を変えるのは難しい

だから

自分の思い込みや行動を変えてみる。

クライアントとセッションではそういう話題になりました。

 

でも

実際にそれを行動に移すのは難しかったようです。

 

できることなら

自分の思うように相手を変えたい。

自分の思うように相手が行動するにはどうすればいいのか。

そういうスキルをクライアントは欲していたようでした。

 

本人が自分を変えたい

見方を変えたい

そう思わない限り

どんなにセッションをしても

それはなかなか難しいんだと実感しました。

そして

自分の未熟さを痛感したわけです。

 

コーチングは誰にでも有効とは限りません。

 

前向きで

目的があって

それでも伸び悩んでいる。

そういう場合には有効ですが

誰かを変えるためのスキルだけを学ぼうとしている人には

有効とは言えないのかもしれません。

 

コーチングは相手を変えるためのものではない。

 

コーチングは自分と向き合うものです。

 

相手が主体ではなくて

主体は自分です。

 

自分を変えることは簡単です。

自分の考え方ひとつですから。

 

見方が変われば環境も変わります。

 

クライアントにそれをわかってもらえなかったセッション。

 

私の中で少し後悔の残るほろ苦い思い出です。

まだまだ学ぶことは多いと実感した時でもありました。