30代から少しずつ出てきた手の甲のシミ。

「あぁ 増えるだろうなぁ」

って思っていたら順調にお育ちになって

立派なシミたちが私の手の甲には鎮座している。

 

若い頃のお手入れを怠った覚えもないけど

結果がこれだから

きっと何かが間違っていたのかもしれない。

「もしかしたら遺伝じゃないか、父親の」

そんなことも考えたりする。

どちらにしても白魚のような手には程遠い。

 

「柔らかい白い手だったらどんなに良かったか」

 

ちょっとそんなことを思ったりもするけど

これが私自身だから仕方がない。

自分が気にしなければそれはそれでいい。

たとえ誰かが思っていても。

 

コンプレックスの大半は

そんなものだと思う。

 

自分が気にしているほど

周りは気にしていないものだ。

 

だから

自分は自分のままを受け入れて

そのままをまずは愛してあげてもいいんじゃないだろうか。

自分から愛してもらえない自分はとても不幸だ。

 

愛しながら

自分を鼓舞したり叱咤激励したり

努力してみたり時に突き放してみたり諦めてみたり

そうやって付き合っていったらいい。

 

そうこうしているうちに

コンプレックスも

コンプレックスを抱えている自分も

なんだか愛おしくなる。

 

「こんなことで悩んでる自分って案外可愛いい」って。

 

そしたら

コンプレックスを感じるたびに

微笑んだりできるようになる。

 

そしたら

しめたものだよね。