目に見えない世界
小さいころから
目に見えない世界にとても興味があった
それは大好きな祖母の死が
きっかけだったかもしれない
実家は農家で
長男だった父は農家を継いだので、
物心ついた頃、
三世代同居の7人家族だった
田舎では特に、
昔はそれが当たり前だったと思う
親戚も多かったので、
人の出入りが割と多い家だったかな
優しい祖母が、私は大・大・大好きで、
それこそ金魚の何とか~のように
毎日、祖母の後をついて回ったなあ
祖母は私をすごく大事に扱ってくれて、
可愛がってくれたので、
祖母の娘たち=叔母さんたちから
嫉妬される程でした
私が小2の夏に、
祖母は亡くなってしまったけど、
介護の仕事をするようになったのは、
お年寄り=大好きな祖母
のイメージがあったからかもしれない・・・
祖母は血圧が高く、
出先で脳出血を起こし病院に搬送され、
それから1週間ほどで
あっけなく亡くなってしまった
ご遺体となって家に帰ってきた祖母は
ドライアイスに囲まれて、
恐る恐る触った手は冷たかった---
何も話さずに横たわる祖母が、
なんだかとっても怖くて、
胸がドキドキしたのを覚えている
床の間の前に安置されたのだけど、
床の間の天井から
大勢の人が話す声が聞こえてくるのですよ
ザワザワと話声がするのが不思議で、
母や叔母さん達に言うのだけど、
「聞こえない」って、
「確かに私には聞こえるのに」って、
不思議だった
見えない世界への興味は
この時が始まりだったかもしれないなあ
そして、
大好きな人がこの世から居なくなる寂しさを
私はこの時に知ったのでした