「貴方はひたむきさを売り物にしてませんか?」
私が20歳の時に友人から贈られた本に書いてあった一文です。
人生の中でどれだけ
「こんなに頑張ったのに」
と、悔し涙を流すことでしょう?
「努力は報われる」という言葉は、報われなかった時に奮い起たせる為の言葉かもしれません。
誰もが自分の勝利や合格を確信し、「当たり前」の雰囲気の中で結果が伴わなかったら…。
誰が頑張ってきた努力を誉めてくれるでしょうか?
子供がテストで良い結果を残した時に、点数や順位を誉めてはいけないそうですね。
結果のみを誉めると、次回の失敗を怖がって勝負しない、またはチャレンジしない子に育つそうです。
だからこそ親は子供に「よく頑張ったね。よく練習したね。」と、努力の道筋を誉めてあげるのが良いそうです。
また良い結果に対して報酬や褒美を与えてはいけません。
何かお小遣いやお菓子やプレゼント目当てになると、途端にやる気を無くすからです。
自分から勉強する子は好きで勉強します。
親からの報酬目当てでも賞賛目的でもありません。
それが好きだから、やりたいからやってるのです。
滅茶苦茶努力して頑張って、周りから期待されて絶対大丈夫と言われて…それでも駄目だった時に
「よく頑張ったね」
と言ってあげられるのが母性の象徴であり、母たる者の絶対的な強さだと思います。
対して「社会の中でどうやって行くか?」というのは父親の役目で、ある意味結果重視です。
「強い者が勝つんじゃねぇ、勝った者が強いんだ」
少年漫画で頻出の言葉ですが、これこそ父母が両輪で育てなければならない象徴的な言葉だと思います。
母は深き愛情で本人とその努力を肯定しながら育み、
父は時として客観的に我が子を戦力として分析し、「相手に合わせた最適で最善な勝ち方」を教える。
そして社会的な公平感や平等感を教え、愛する我が子に時として冷徹な規則通りの「審判」を降すこともしなければならないのでしょう。
「優勝トロフィーは努力してきたことに賞賛と感動の価値を与えはするが、明日になれば冷たい金属に変わる」
とは、私が尊敬する、元ドイツ代表GKオリバー・カーンの言葉です。
母性的な愛情を注ぐ象徴としてドラえもんがあります。
ドラちゃんの道具は「絶対的な力」を与え、一方的にのび太くん「だけ」を優遇します。そして道具を貸す以前より不幸になっても見棄てません。これぞ母です