(しんがり)と読みます。
今でこそ超有名な
前田慶次郎利益ですが、

当時「花の慶次」をジャンプで読んだ時に「負け戦を好んだ」と書いてあった時には衝撃的でした。
受験戦争に就職難の現代において、「負け戦」=ただの敗北=当人の人生の否定。と、受け止められかねませんよね。
しかし、浪人(廊人)者時代の彼に取って、雇われた側の勝ち負けなんて関係ないでしょう。
そして浪人への手当ては基本的に「前払い」です。武具と僅かな手当てを支給された時点で奉公は終わってまいます。
大名側も、雇われ浪人の忠誠心の無さは折り込み済みであります。
そして話は戻り上記の言葉「殿軍」。負けて敗走する軍の最後尾を担当し、仲間を無事に退却させる大事な役割です。
慶次郎利益は、誰よりもこの役を好んだそうです。
現代においては逆境を楽しむということさえ難しいかと思いますね。
とかく色んな情報が溢れ、色んな選択肢があります。
しかし、世の中の「価値観」がたった一つに絞り込められ過ぎてるかと思います。
若者は人当たりは優しく丁寧な態度は見せますが、基本的に他人のアドバイス程度では己を改善しない者ばかりです。
色んなモノが溢れてる割りに一つの事象に一つのレッテル貼りで終わり。
それもそのモノや人を見たり聞いたりする前に情報が入るから、
「いや、それは他人の感想を君が聞いた話でしょう?」
ってかなり言った記憶があります。
ホンマでっか!?の池田先生は、今売り出し中のお笑い芸人さんに対して
「自信」
「余裕」
「サービス精神」
の三点が必要と言ってました。
心理学の植木理恵先生は
いつまでも必要とされるには
「マルチな才能」
「オンリーワンな存在」
「簡単に媚びて曲げない」
の三点を挙げてました。
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今の若者は極端に失敗を嫌う傾向があります。
競争社会からの脱落と思うのでしょうか?
そしてその反動からか
「勝てる勝負しかしない」
という考えが根底にあります。
一律な価値観の中で、「敗北の美学」や「死の美学」と言っても鼻で笑われるだけでしょうか?
逆にこのような言葉に固執する若者も、他者の顔色をうかがいながらの「敗者」を「演じてる自分」なのかもしれません。
ぶつかってほしい。
汗まみれ泥まみれ前のめりに倒れてほしい。続