無事にミッションを成功した真理亜は自室に戻った。
五月と弥生は手際よく真理亜を着替えさせ、鍋一杯のお湯に浸したタオルで凍えた身体を拭いた。
「お疲れさま、真理亜。
お風呂入りたいだろうけど、こんなんしかなくてごめんね。」
「いいのよ、入浴時間過ぎてるし。
温かいタオルが気持ちいいわ、ありがとう。」
セミロングの髪を弥生がドライヤーをかけてあげ、五月が背中を拭いてあげると…。
「相変わらず大きいわね…。
高校生のスタイルのじゃないでしょ?
運動部のエース達も、殆どは男性化して、筋肉バッキバキのペタンコ胸なのにね。」
「ちょっと、手付きがえっちぃわよ五月!
あんたこのテクで何人の男と遊んだのよ?」
「私、過去は忘れる主義なの。
今は赤尾さんに再会することしか考えてませ~ん。」
「男子と一緒に遊ぶ時は、優しく胸を触らないと駄目なんですか?」
「う~ん、弥生にはまだ早いかな?
どっちかと言えば優しく触るのは男の役なんだけどね。」
「私、真理亜やお母様ほど大きくないけどいいのかな…。」
「ちょっと弥生、余計なこと言わないでよ!
赤尾さんまでキョヌー好きだったらどうしよう?って心配になるじゃない!」
「はいはい、その時は私が美味しく頂きますから、今心配しても仕方ないでしょう?
それより作戦会議よ!」
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紅茶とチョコレートでテーブルを囲み、明日のシミュレーションは夜中まで続いた。
「…私は壁をよじ登ったけど、赤尾さんは普通に、教職員に案内されて、屋上行きの鍵を開けてもらうはずよ。」
「最上階から屋上までの階段を生徒に開放し続けるわけないわね。
学院側も女生徒達の赤尾さんフィーバーを全然知らないわけないだろうし…。」
「きっと扉の前に見張りが立ちそうね。
屋上で作業するのは赤尾さんだけにするはずよ。」
「守衛が余計な生徒を追い返してくれるなら、好都合だわ!
問題はどうやって『私達だけ』警備をすり抜けるかよ。」
「ちょっと、真理亜は自室の窓から屋上まで壁をよじ登れるかも知れないけど、私は無理よ!」
「大丈夫、そんな危険なことはしないわ!
大事なのは『袖の下』よ。
限られた教職員の中で、誰が見張りに立つと思う?」
「真理亜…まさかゴリエちゃんに?」
「そうよ!私は警備主任の後藤梨恵ちゃんと、食品納入業者の播磨屋さんを引き合わせた恩があるわ!」
「怖っ!あんたホントに高校生?」
続