
の声をされてた、たてかべ和也さんが亡くなられました。80歳でした。
ドラえもんはジャイアン=剛田たけしという強烈なキャラクターがより作品に深みを出してると思います。
たてかべ和也氏が亡くなられたことで、勝手ながら「より上っ面の友情とモンスターペアレントが蔓延する」って考えてしまいます。
イジメ問題はデリケートで一括して語れません。
ジャイアンは、イジメっ子ではありますが、それ以上にガキ大将ってのが大切だと思います。
名セリフとして有名な
「お前の物は俺の物。
俺の物も俺の物。」
は「ジャイアニズム」とも呼ばれ、これを真面目に分析解析してる経済学者や心理学者もいます。
交流のあるブロ友さんにも語ったのですが、上記の言葉だけだと、傍若無人な彼の印象だけが残ります。
しかし、忘れてはいけません。
「ジャイアニズム」は対となるもう一つの言葉あってこそです。
そう、もう一つの名言
「心の友よ!」
です。
もうお分かりですね?
ジャイアンは、「心の友よ!」と呼びかけた「友」に対してのみ、
「お前の物は俺の物。
俺の物も俺の物。」
と言わないのです。
それはのび太もスネ夫も、出来杉くんも、脇役のはる夫と安雄(2014年7月18日の記事を参照)も含めて「仲間」「チーム」「ジャイアンツのメンバー」なんですよね。
名作「ドラえもんに休日を」では、隣町のガキ大将(不良?)に絡まれたのび太を、ジャイアンとスネ夫が助ける名シーンがあります。
のび太は、ドラえもんに頼らないで自力で解決する為に、隣町のガキ大将に対峙する直前、呼べばドラえもんが駆けつけてくれるブザーを壊します。
「絶対に助けを呼ばない」
のび太は決しの覚悟でブザーを踏み潰します。
その姿にジャイアンとスネ夫は心を打たれ、二対二でのび太の代わりに闘う覚悟をします。
しかもこの時、ジャイアンは
「スネ夫、行くか?」
と確認を取ります。
これはもしも、スネ夫に自分ほどの覚悟がなかったとしても、自分一人で挑む決意だったと思います。
もしもその時は
「お前はのび太を連れて逃げろ!
ドラえもんには言うな!」
だったと勝手に思ってます。
たてかべ和也さん、どうか安らかに…。
「漢」とは?を、教えてくれたと、私は思ってます。