セキララなその後とそれから 5 | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

「脱衣の悪魔」シトリーに半裸にされた史香さん。
下級天使で人間の姿だったとはいえ、圧倒的な魔力の差に為す術もなかった…。

私はグラシャ=ラボラスの袖をギュッと掴んだまま、もう声も出なかった…。

「そんなに怖がらないでくださいなアンドロマリウス♪
はっきり言って貴女はもう、魔界で散々脱がし尽くしたからそれほど興味が湧かなくてよ♪」

ケラケラと高笑いするシトリーは昔のままだった。
そう、私は「魔界の掟」とシトリーが怖くて人間界に逃げてきたのだ。

サタン様が自己顕示欲の強い悪魔同士の戦争を無くす為に作った魔界の掟。

些細な理由で下級悪魔の軍団を率いて魔法合戦になれば魔王軍はいつまでも統率がとれない。
そこでサタン様は私的な争いに決まりを設けた。

「男性悪魔は『殴りあい』で解決し、女性悪魔はより強い魔力でシトリーと盟約を結んだ者による『脱がしあい』で決着を着ける」と。

私、アンドロマリウスは盗品奪還と、裏取引の看破は得意でも、純粋な『魔力』はとても弱くて…。意地悪な女性悪魔と契約したシトリーに脱がされ放題…(涙)。
連戦連敗で最下位の72位が私の指定席に。
私がシトリーを使役して、脱がせたことなんて一度もないです…。
そして魔界に居場所を無くした私は、サタン様と距離を置いたロビン店長に誘われ喫茶ロビンフッドに新天地を求めました。
喫茶店に来る人間のお客様のお話に惹かれて人間に化けて探偵の仕事に就いたのに…。
何でここでまたシトリーに会うの?
しかも相手は正式な奥さん…。
うぅ…私、人間界でも脱がされるの?
ご主人が他の女性(ウリエル様)をモノにするのを協力した史香さんが「半裸とヴァー○ンを暴露される刑」ならば、『シトリーの旦那』に手を出した私は勿論、『全裸の刑』ですか?『心の裸』は何を晒されるんですか?秘密なんてない…ことはない…。秘密にしてるつもりはないけど、今更言うのもアレなことは…。

「被告人 アンドロマリウス
罪名 無自覚な不貞行為!」

「ごめんなさい!貴女のご主人だなんて知らなかったのよ!王明さんは隠して私と…。」

「…探偵事務所に電話したのは私よ…。貴女には黙って逃げるチャンスを与えたつもりなのにおバカさん♪」

(フリーズした遠い目で)
…全裸確定シチャッタカナ…?

「判決 王明くんとの夜を暴露」

「けっ、何でぇ。俺には関係ねえな。」

グラシャ=ラボラス、それはどっちの意味で?