「できたぜ、起きなよ!」
荒々しい男口調に驚き、慌てて目を覚ます私。
親友の美夜子に服を選んでもらうと言いながら、いつの間にか眠ってたみたい。
「ごめんなさい、家に招いた私が寝ちゃうなんて…。」
「それがブラウニーの仕事だからいいんだ。
それより、鏡を見てみなよ。」
「鏡…?
ウソ?これが私?」
「苦労したんだぜ、全部揃えるの。
姉ちゃんは妹使いが荒いしさ~。」
「小夜子(さよこ)ちゃんも来てくれたんだ!
ごめん、ありがとう。
小夜子ちゃんにもお礼しないといけないわね…。
どうしよう?小夜子ちゃんも、喫茶ロビンフッドに連れて行ったらいいの?」
美夜子ちゃんの妹の小夜子ちゃんが来てたことさえ知らずに私は眠っていた。
そして目が覚めたら、私は用意されたブラウンのワンピースを着せられていて、寝てる間にメイクもヘアメイクも完成していた。
夢の様な魔法の出来事が起こったのだが、(注※安藤真利子も悪魔です)
夢心地から現実に引き戻したのは、妹の小夜子ちゃんの一言だった。
「いいのよ。お構いなく~。
さっき美味しく頂いたから♪
う~ん噂以上のお味だったわ。」
「噂以上って…あ~御子神さんのケーキ!!
大切過ぎて食べるのが勿体無いって思ってたのに~!」
「マリリンはいつでも喫茶ロビンフッドに行けるでしょ!
私は滅多に行けないの!しかもパティシエ御子神さんのケーキは金曜日限定なんだし!」
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あくまでメモなんだからね!
妖精ブラウニー。
「うたた寝してる間に小人が編み物を完成してくれた。」
「寝落ちしたと思ったのに宿題がいつの間にか最後まで出来ていた。妖精さんのおかげかな?」
こんな伝説は世界中にあり、イングランドでは小人妖精ブラウニーの仕業と言われている。
完成のお礼に窓際にお菓子を供えると、ブラウニーはいつまでもその家に幸福をもたらすと言う。
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「うん、そうだね…。美夜ちゃん、小夜ちゃんありがとう。
私、鏡に映る私を見て自信がついたわ!」
「ねえ、マリリン。
私からの軽い心理テストっていうかゲーム。
『あなたは今、沢山の花を持ってています。
あなたはその中で何本かをドライフラワーにしようと思ってます。
何本ドライフラワーにしますか?自由な発想で答えて。」
「う~ん、直感で二本?」
「そっか…。答えは帰ってから教えてあげるね。」
※読者の皆様も回答ください。答えは明日です。