あくまで魔が挿しただけなんだからね!43 | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

一連の首謀者アガレスを殺害したのは魔界の副将軍ベルゼバブだっだ。
最初に捕まったロストファイブのウォレフォルの裁判の傍聴に天界に訪れたが、今後の魔界と天界との協力交渉で大天使ガブリエルとの「外相会談」が長引き、突然入った人間界でのウリエルの負傷の一報に驚き、ガブリエルの案内で地下牢まで来たのだった。

「アガレス、貴方は身の丈に合わないほど多くの物を取り込み過ぎたわ。
食べきれないとわかってて、注文された料理のようにね…。
自分を知らない貴方の『大食』の罪は私が裁かせてもらったわ。」

かつてはソロモンNo.2がアガレスでNo.1がベルゼバブことバアルであった。
旧知の仲である彼を殺すのは断腸の思いだったろうが、ベルゼバブは何よりも魔界の宰相としての責任があった。

「ベルゼバブ、罪を自分だけで被るつもりね?
私だけでなく、主君であるサタンに負担をかけない為に、天界からの因縁を貴方が作ることにするなんて…。」

ガブリエルが自分がベルゼバブの行動によって救われたことを痛いほどわかっていた。

「別に…。貴女が『追われる側』になるなんて似合わないと思っただけ。
それに2552年機会を窺った、魔王軍総出のハルマゲドンがアークエンジェルと共闘なんてあたしはごめんよ♪
ミカちんは敵だから面白いし、復活したルシファー様と敵同士のまま愛し合うから萌えなんじゃな~い?」

「それは貴方だけの考えでしょう?
ルシファーが復活したら、正式に天界の天使長として帰還を申請しますからね!
ミカエルもそれを望んでるはずだから。」

「いいえ、ルシファー様はあたし達の『傲慢の罪』の魔王よ。
まぁ、サタン様と奈々子ちゃんがどう送り出すからだけどね♪
ほらガブリエル。
貴女『啓示の天使』でしょう?
サタン様に連絡して。
彼、すまほも持ってないから、外出中は天界、魔界と連絡付かないし、使い魔立てるより早いでしょう?」

「わかったわ。サタンの意識に直接話かけるわ。
ねぇ、ベルゼバブ?」

「なぁに?」

「ありがとうね…。」

「いいのよ」

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「デート中に失礼、大魔王サタンくん♪
可愛い『弟』と積もる話もしたいけど…。
用件だけ伝えるわ。
貴方の腹心ベルゼバブが、独断で獄中のアガレスを処刑したわ。
これで天界と魔界は一気に険悪ムードになるけど、人間界への被害はもうないはずよ。
だから貴方はもう少し落合奈々子さんと、人間界を楽しみなさい