※あくまでメモなんだからね!
ウォサゴ
ソロモンNo.3。大魔王サタンに背く「ロストファイブ」の一員。
「最も簡単に召喚出来る悪魔」
として、魔術士を志す人間には重宝がられる悪魔。
初心者魔術士は、ウォサゴを召喚出来たことに狂喜する。が、その為にウォサゴが大した働きをしなくても、術者は利益の少ない契約を結んでしまうという。「騙された」と気付くのは、二回目以降に違う悪魔を召喚した時である。
序列3位というも、「質より量」な契約を人間と結んできた実績であり、狡猾さでのし上がった卑小な悪魔。
****
「『簡易召喚』と『インターネット。』か…。
確かにネットの利便性は、誰もが手軽に悪魔を召喚出来る危険を含み、その中には逆に悪魔に使役されるという危険が…。おそらく奈々子殿と久美子殿との仲裁を買って出た『珊瑚』。奴がウォサゴか?」
「その通りです。
天界も、今回の件で『ハイテク課』を作ろうという動きがやっと出てきました。」
「しかし、ミカエル殿。獄中のアガレスの自白と、ウォレフォルの裁判証言だけでウリエル姉様を向かわせて大丈夫か?」
余には一抹の不安がある。
かつてナチスを煽動した罪で服役中のアガレスは「嘘つきの悪魔」。
ひったくり犯を奈々子殿にけしかけたウォレフォルは「盗みの悪魔」という小心者。
奴らの言葉だけで動いて大丈夫なのだろうか?
「ミカエル殿、久美子殿の意識は?」
「『夢見の悪魔』ガミジンに憑かれた久美子様はまだ意識が戻りません。
ラファエルが看護師の里見愛として看護してますのでご安心を。反転契約の呪いは三日で解けますので、明日の夜には…。」
「違う!余が言ってるのは、久美子殿からの証言を待ってからでも…。」
天上界のやり方はいつもこうだ。
自分達は間違っていないという態度だ。
****
不安は消えないが、天使達を信じるしかなかった。
****
12月29日午前
「警視庁の宇都宮です!
貴方のホームページを閲覧した若者が10人、同じ症状で入院し、二人は亡くなりました。
ご同行をお願いします!」
「いいよ。鍵開いてるから。」
インターホンから聞こえる軽妙な声。
「入るわよ!」
****
バイト中の余に虫の報せ?天のお告げか?
「ウリエル姉さ~ん?!」
****
「ドカーン!!」
ドアノブを回した途端の大爆発!
炎の中でウォサゴは言った。
「残念。我はアガレスの分身。何度でも死ねる。」