アンパンマンの作者のやなせたかしさんが94歳で天に召されました。
慎んでご冥福をお祈りいたします。
アンパンマン

は私が保育所に行ってた時に、絵本で読んだのが最初の出会いでした。
幼稚園にはアンパンマン、ばいきんまん、ジャムおじさんのパペットがありました。
今思えば、アニメ化する前でしたので、保母さんか、保護者の方の手作りパペットだったと思います。
やなせさんは21歳で日中戦争に出征し、弟さんを亡くされています。
その後新聞社に勤めた後に絵本を書かれています。
手塚治虫先生の「千夜一夜」に美術監督して参加しました。
手塚先生はこのことに非常に感謝され、やなせ先生の「やさしいライオン」を自費で作製されました。

そのヒットからアンパンマンの絵本が生まれました。先生の50代の時で、アニメ化されたのは60代になってからです。
やなせ先生は1768体のアンパンマンのキャラクターを全て自らデザインされています。
そしてやなせ先生はアンパンマンを通じて
「僕はミサイルを相手にぶっ放すのが正義と思わない。
まずは飢えた子供を助けることが正義と思う。」
とコメントされています。

プロトタイプのアンパンマンは人間のおじさんの姿をしています。
それは何よりも「分け与える」ことを大事にしているヒーローです。
やなせ先生はまた、
「僕は自己犠牲が伴わない正義は正義と思わない。」
とも述べています。
効率や損得勘定のみが重視される大量生産、大量消費の時代に、自らが傷つき、苦労し、イバラの道と知りながら選択することの意義があるかもしれませんね。
やなせたかし先生、沢山の命を吹き込み続けた94年間、お疲れさまでした。
どうか安らかに。