あぁ、駄目よ…そこは…はぅう…おかしくなっちゃうよぉ…。
もうやめて…。
何で…私の弱い所…を…。」
「やめてほしい?
京子が望んだから、俺はここに辿り着けたんだ。さあ、これを握ぎりながら、俺が言うとおりの言葉を言うんだ。」
「うん…。」
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「いやぁ~!
何で私とあのエロ将軍が!
はぁ、はぁ、何て夢よ!」
駄目よ、昨夜はサバイバルな雰囲気に三割増しかっこ良く見えただけよ。
しかも女子なら誰だって、瀕死のイケメンは大好物よ。
でも、夢の最後。大切な駄目、思い出せない。
いろんなことが頭を巡って落ち着いたと思ったら、ナイトメア将軍は何処にも居なかった。
島中を探しても見つからなかった。
「ナイトメア将軍!」
「真田正行さん!」
「まー君、居るなら返事して!」
まさか本当に灰に?
私は彼を殺めてしまったの?
それが目的で今までやってきたと言われればそれまでです。
でも…それは魔王軍から町と学園を守る為で、決して彼個人への恨みでは…。
う~ん、わからない、わかりたくない。
それが大人というならば、私には大人になりたくない。
「魔法なんて使えても…何の役にも立たないじゃない。」
それは今度は私の番との覚悟でもあった。
彼が居なくて、私はこの島で助けが来るまで生き延びる自信がない。
多少の「水」系魔法と常人以上の身体能力は、生存には便利かもしれない。
しかし、寂しさを打ち消す魔法を私は知らない。
「瑞穂、南部さん、さやかちゃん、柳生ちゃん、助けてよ!」
泣いた。
涙が止まらなかった。
歩き疲れ、私は一本の木を見た。
それは彼が大蛇から守ってくれ、大蛇が串刺しになって刺さった木だ。
「ナイ…まー君、会いたいよ…。」
木の切り傷を手のひらで撫で、昨日のことを思い出す。
その時…発光する木から彼の残像を見た。
「木に時間差幻術を仕掛けた。
君ならきっと気付くと思ってね。
実は夢の中で君を操り、『君が唱えたことのない』火炎呪文を唱えさせたんだ。魔法の試験管を握らせてね。
最高の寝言だったよ。
右腕の氷は間一髪溶解し、俺の魔力は無事に戻ったよ。
内藤京子さま『夢の前半』は私からのサービスです。
それとアイアンマテリアルの通信機能は私が責任をもって修理しておきました。
代金として下着を1セット頂きました。
貴女の真田正行より」
ウソ?今、ノーパン、ノーブラ?
あの変態!大嫌い!