魔女っ子戦隊テッペキ!11 | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

「地形を見る限り無人島か…?
気候や植物を見る限り、恐らくは沖縄から遥かに離れた名も無き島…あたりか?」

「へぇ~、さすが博識な将軍さまね。
でも、絶望的状況には変わりないのね。」

「ええ、貴女の吹雪の呪文で魔力増幅装置の『背教の逆ロザリオ』ごと右腕を氷漬けにされましたからね…。
知識はあってもあらゆる魔法を封じられた状態です。」

「私も貴女の転移魔法が逆流したみたいで、アイアンマテリアルの通信機能が壊されたわ!
ホントに最低!」

「アイアンソフィア、ここは一時休戦として、お互いに協力しないか?
まずはこの島からの脱出が一番だ。」

無人島、二人きり。
能力を制限された男女。
何なの?何なのこのシュチュエーション?

しかも何でその相手が、憧れの先輩とかじゃなくて、妖怪なの?
確かに普通にしてれば、紳士的だし、知的なイケメンだけど、インキュバスって女性を襲って、悪魔の子供を生ませるって最低な怪物じゃない!
もし、魔力と右腕が封じられてなかったら…。

「いやぁ、お嫁にいけない!」

「ど、どうしました?」

「な、何でもないわ。
とにかく貴方なんかと協力するなんてゴメンよ!
私は私一人で帰る方法を考えるわ!」

大丈夫よ、今の私はただの女の子じゃない。
希哲の魔法使い・アイアンソフィアよ!
無人島がなんだっていうの?
助けが来るまで一人で生き抜いて見せるわ!

「わかりました。但し…。」

「ビュン!!」


突然、ナイトメア将軍の左手の爪が、五本の爪が長く伸び、私の頬かすめた。
「やっぱり殺す気?」
と思った時…。

「この島の動物には気をつけた方がいい。」

私の背後にいた蛇が串刺しになっていた。

「今夜のメインディッシュは蛇で決まりかなレディ?」

その瞳をじっと見てはいけないのはわかっていた。
でも…一人は嫌だった。

「そう、それは大丈夫です。
この実は人間には有害です。
その魚は背ヒレを切り落とせば食べれる。」

「ほんと、何でも知ってるのね。
ねぇ、火はどうするの?」

「知識はあっても、魔力がなければ、今の貴女より遥かに弱い存在だ。
しかし、魔力が使えない時の備えも一応ある。

試験管に貯めた魔法薬だ。
赤は「火」だから、
薪の中に入れればいい。」

食べれそうなものを集めて、焼いて、煮込んだ晩御飯。
悔しいけど…凄く暖かくて美味しい…。
「うぅ…。吹雪の魔法が!」

突然苦しみ出す将軍