スタディorステディ1テッペキ!アナザーストーリー | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

「今日の練習はここまで!」

『ありがとうございました!』

いつものごとく、高坂先輩の号令で練習が締められる。
キャプテンでもないし、男子部員でもないのに男女両方を仕切って号令をかける。

「明日からは期末テスト一周間前で部活は中止となるが、各自、自主トレを怠らないように!」

「はい、高坂さんいつもありがとう。
先生から一言。
この期末で追試を受けることになって、追試にも落ちるような生徒は夏休み補習よ!
そして補習者はインターハイの参加資格なしよ!この意味わかってるわね!」

そう。今、サッカー部は男女ともに県予選を順当に勝ち抜いている。
高坂先輩率いる女子は公式デビュー後無敵だけど、男子も小菅先輩の抜けた穴を全員で埋めて、全国まであと二つ。万年ベスト8と16を行ったり来たりの北条学園男子部が、全国まであと二つです。
試合は試験後。
とにかく頑張ってほしいです。
第三キーパーの柿崎先輩に出番は無いだろうけど…。

「伊達ちゃん!これ!」

練習後の帰り道に柿崎先輩が私を待って声をかけてくれた!
それだけで嬉しいのに…。

「DVDですか?ピーター・シュマイケル?」

私にDVDを貸してくれた!
私、男子から何かを貸し借りするなんて生まれて初めてです!
双子の姉のまどかに「渡して下さい。」
はあったけど…。

「あぁ、デンマークとマンチェスターUの伝説の守護神のDVDだよ。
試験中、筋トレばかりも退屈だろうから、これ観て参考にしなよ!」

「あ、ありがとうございます、柿崎先輩!
いつもいつもこんな私の為に…。」

「見過ぎて勉強疎かに…って伊達ちゃんは一年で一位だったっけ?
俺なんかが言うことじゃないか。
いいなあ、俺はいつも追試スレスレだから怖いよ。
二年では一番優秀な柳生ちゃんに、俺も相良と一緒に教えてもらわないとな~。」

「柿崎先輩、もしかして苦手なのは英語とかですか?」

「あぁ、どれも駄目だけど特に英語は…。」

「英語は中学からの応用ですから私が教えます!」

言っちゃった!
私、何言ってんのよ!
一年の私がこんなの言ったら…バレバレ…でも、私だって役に立ちたいし…。
と、考えてたら、

「そっか、その気持ちありがとう。」

と帰って行きました。
私はその時、島先輩達、三年女子が

「みんな聞いたわよね?緊急ミーティング駅前のケーキ屋集合。自然なふりで。」

との言葉の意味がわかりませんでした。続