三日目 午前 大学の講義室
い、一睡も出来なかったです。
島先輩と三好先生を中心に繰り広げられたえっちぃ会話を最後まで聞いてしまった自分が悪いです。
その他にも、「片倉先輩と高坂先輩がこのまま交際が始まったら?」とか、私が先に眠ったら、男子にどんなえっちぃことをされるか?などと余計なことを考え過ぎたです。
アルバート先生の授業が…。
駄目です、今になって睡魔が…。
「…くん。テキストを読んで…。里見愛くん!」
「愛ちゃん、当てられてるわよ!」
「す、すみませんです…。」
「どうしたのかな?宇宙戦艦に乗ってドラゴン退治でもしている夢でも見てたのかな?」
「ちょっと、何でアルバート先生が愛ちゃんのファンタジー好き知ってるの~?知らない間にアピールしてたなんてずる~い!」
「里見くんとは夢で繋がったことがあるだけだよ。」
「キャー、ロマンチック♪アルバート先生のそういう所好きです。」
「じゃあ、授業に戻ろう。
鉄、銅、銀、金。
この中で最もイオンになりにくいのは?
島くん!」
「金です。」
「正解。では最もイオン化しやすいのは?
内藤くん!」
「鉄です。」
「正解。イオン化傾向が強い金属ほど不安定であり、つまり人類の歴史と金属とは?
ここは真田くんかな?」
「最も安定した金を取り出すことに始まり、青銅器時代、鉄器時代を経て人類は進化した。」
「大正解。さすがは生徒会長。
では次。物質の中には驚くべきことに冷たい水をかけても激しく燃え上がるものが二つあります。
柳生さん、わかるかな?」
「えっ?冷たい水をかけると燃え上がる二つの物質…恋と嫉妬ですか?」
「キャハハー!
柳生ちゃんらしいー !」
「難しかったようですね、答えはカリウムとカルシウムです。
個人的には正解にしたいですが科学的根拠はありませんよ(笑)。
次です。
コランダムという物質は女性が大好きなルビーのことです。
不純物の違いでクロムが濃いと濃いルビーになり、鉄・チタンが混じったものをサファイアと言います。
昔のアニメのサブタイトルで『青いルビー』なんてのがありましたが、青いルビーってサファイアのことですよ(笑)。
最後に結晶のお話。ケイ素の結晶は水晶ですが炭素の結晶は?相良くん」
「炭だから、石炭とか?」
「残念、ダイヤモンドです。以上。」
akiruさま、tokenさまコラボ了承ありがとうございます