ニューヨークやパリヘ円をもっていっても、普通の店では買い物をすることはできません。当たり前ですが、日本は円、米国はドル、欧州の多くの国ではユーロといったように、各国・地域でそれぞれ使える通貨が決まっているからです。

このため、外国とモノを取引する貿易の決済でも、自国通貨を外貨に、外貨を自国通貨に換える必要が出てきます。
たとえば、米国製品を輸入した日本の会社は通常、米国の通貨であるドルで代金を支払います。また、米国に製品を輸出した日本の会社は、ドルで代金を受け取った場合、円に換えなければ国内で使うことはできません。

世界的なレベルでの景気回復、インフレなどによる金利上昇の動きは、当然我が国にも波及することになりました。おそらく2006年3月9日という日は、とても重要な日として記憶されることになると思います。なぜなら、この日を期してほとんど10年以上にわたって実施されてきた金融緩和政策の舵取りの方向が明らかに逆に動き始めたからです。

この日から、日本銀行は緊急避難的な「超金融緩和」政策から脱却することを決めました。一般には「量的金融緩和からの脱却」と呼ばれます。これによって国内金利も本格的に上昇することになりました。5月上旬時点で見ても、比較的生活に密着した金利は、ことごとく上昇し始めています。

長らく0.03%に据え置かれていた1年定期預金金利は、5月上旬時点に至るまでに2~3度引き上げられ、0.08%になっています(都市銀行の場合)。定額郵便貯金に3年以上預け入れた時に適用される金利も長期にわたって0.06%だったのが、0.1%になりました。