こんにちは

週末はいかがお過ごしですか?
今日は9月1日に載せたブログの内容が好評でしたので、それの第2弾をお話ししたいと思います。
平穏無事なフライトが一番です。
が、そんなフライトは18年乗務していて一度もなかった。。
必ず何かが起こる機内。
前回は事件やトラブルについて書きました。
今回は機内の人間模様について書きたいと思います。
隣が誰だか分からない。。
だけど、性善説に基づいてお客さまは御座席にお座りになっています。
機内には老若男女、国籍問わず、また、おじいちゃんなんだかおばあちゃんなんだか分からなかったり、お兄さんなのかはたまたお姉さんなんだか分からなかったり、本当にいろんな方々が、また様々な背景を持ってお乗りです。
席が長時間隣同士になることで、座席間以上にお客さま同士の心の距離が縮まっちゃって、乗ってきた時は他人同士。
でも、飛行機降りる時は手を繋いで
仲睦まじく見つめあって降りて行ったり。

ホノルル線では、時期にもよりますが、ブライダルシーズンでは7割、8割がたはハネムーンの方々。
機内はどこもかしこもラブラブモードですよ。。
「お客さま、お食事の前に何かお飲物はいかがでしょうか…あの、お飲物ですが、あの…
」

イチャイチャしていてぜーんぜん聞いてないよ

「お客さま、お取込み中、大変失礼致しますが…」
とは言いませんが
かなり大きな声に切り替えて話します。

しばらくカートを進めていくと、通路側と通路側に席が離れてアサインされたカップルが通路を挟んで座っていて、ずーっとフライト中その通路間で手を繋いでいました。
満席で隣りになれなかったのね、それはお気の毒。
トイレに立つお客さまが通ったりするたびに、繋いだ手を離すんです。
カートが通過するので
「お客さま、申し訳ありません…
」

と言うと、女性が
「かっちゃん、また直ぐに繋ぎたいの
」

とウルウルの目で男性に言うのです。
何だか私も2人の仲を引き裂く意地悪婆さんに思えてきて、だんだん申し訳なくなってきてしまいました。
ホノルル到着前にバタバタと乗務員が忙しなく動いていたら、とあるお客さまが貧血で倒れたと報告がありました。
ホノルル線では、挙式後直ぐに飛行機に飛び乗るカップルが多く、お疲れのため貧血で男女問わずバタバタと倒れてしまいます。
これをJALでは「ホノルル貧血」と呼んでいます。
私も免税品の売り上げを締めるため、チーフのサインをもらいにファーストクラスに行く途中、トイレの前を通りかかると
「あれ
」

見覚えのある…あ、あれはかっちゃん

きっと、仕事めいいっぱいやって、式挙げて、披露宴して、ヘトヘトで飛行機に乗ったのかな。
「お連れさまには(かっちゃんが倒れたこと)伝えたの?」
と近くにいた乗務員に尋ねると
「はい、でも、それが。。」
言葉を濁してパリッと答えないねぇ。
変なの…と思いながらも、そこはその乗務員に任せてチーフの所へ急ぎました。
ホノルル空港に完全に到着し、お客さまがご降機なさる時に、また
「あれ
」

具合悪いかっちゃん、おいてけぼり。
女性だけさっさと降りて行ってしまいました。。
頼りないオトコは置いていくってこと
か。。

夫婦にこれからなるんだから労ってあげてもいいんじゃないのかい。
仲良くなる人もいれは、そうじゃない人もいる機内。
かっちゃんが成田離婚していなければいいんだけれど。
人間模様、様々

L&Rアカデミー
太田真美子
