こんばんは

ゴールデンウィークいかがお過ごしですか

私は実家に帰り、のんびりしていました。
大学時代、大和証券時代、JAL時代、とんでもなく昔っぽい写真がわんさか出てきました。
昔、太い眉毛が流行った時があり、私も御多分に洩れずしっかり太眉でした

私は24歳で国際線デビューをしましたが、何しろ国際線の右も左も解らないひよっこちゃんでしたから、先輩の言うことをひたすら聞いてそのまんまやっていただけでした。
国際線に移行して、グアム、サイパン、ホノルル、シドニーなど、比較的簡単な路線ばかりフライトしていました。
一応、厳しく難しい訓練を経て、更に英語試験を突破して国際線を担当しているわけですから、全員それなりには英会話が出来ます。
海外で普通に買い物したり、食事したりもしていました。
しかしながら「日本人」に対する皮肉や嫌味を言う人達も海外では多くいます。
私が国際線を飛んでいた頃は、既にバブルが弾けた後でしたが、バブルの頃に日本企業がアメリカの不動産を買いあさっていたり、ハワイで豪遊していたイメージがまだ根強く残っていたのか、かなりの嫌がらせにあいました。
レジでストッキングを買おうと並んでいたら
「ジャップは一番後ろへ行け」
と言われたり、レストランで同期とオーダーした後に
「あんなのオーダーするのはジャップね」
など。。。
嫌ですよね。
ものすごく嫌でした。
その度ごとに、自分達はそうであってはならないと、襟を正しました。
機内では、様々な人種のお客様がいらっしゃいます。
お客様の中には
「あの人(特定の人種)の隣だけは座りたくないから席を変えて欲しい」
と乗務員に談判しに来る方もいらっしゃいました。
我々も海外で嫌な気持ちを味わったことがあるだけに
「申し訳ございませんが、残念ながら、その様なご要望にはお応え出来かねます。」
とそこはキッパリ言います。
飛行機の中は誰もが楽しく目的地まで過ごす権利があります。
隣に誰が座るかなんて解りません。
隣に座る人を限定させたければ、その人は隣の席のチケットも購入すればいいのです。
そうすれば、その方もそれなりに過ごせます。
飛行機には、ターバンを巻いた方、絨毯を敷いてお祈りをする方、ラマダンをしている方、コーシャーミール(ユダヤ食)をオーダーする方、豚肉を食せない方、本当に千差万別です。
それを尊重し受け入れて、宗教や人種に寛容になることも客室乗務員にはなくてはならないアイデンティティだと私は思います。
海外に一人の日本人が出て行くためには、特に企業の看板を背負っているなら尚更、その辺の素養はよく勉強しておくと先々良い乗務員になると思います。
L&Rアカデミー
太田真美子