私と兄はPTSDである。
幼い頃に受けた虐待で、殺してきた心たちが、失った感情がそれを物語っている。
20代になった私たちは、今も過去のトラウマに雁字搦めにされている。私が謝ることだけが上手くなったように、兄が自分の心を殺したように。
私は精神的虐待だけだったけれど、兄は両親共々から肉体的虐待も受けてきた。殴る蹴るは日常茶飯事で、兄が中学生の頃までだったか、続けられていた。酔っ払って酷く人格の荒くなった父からは何度も殺されかけていた。
私と兄の虐待の証明。
衣食住が提供されて当たり前の子供という身分でありながら、それに有り難味を感じる性分。
家から締め出されたりしたタイミングで、いつでも家に帰らずに逃げ出せたりしたはずなのに、虐待をしていた両親から離れることができずに泣いて謝ったこと。